「YouTube広告って効果があるのかな?」
「動画の前に広告が出ると、ネガティブなイメージがつくのでは…?」
と考えていませんか。
YouTube広告は、ターゲットを絞った配信や自社サイトへ誘導して購入促進するなど広告効果が高い媒体です。
本記事では、YouTube広告で効果を出すためのポイントや成功事例、出稿手順を画面キャプチャつきで解説します。
YouTube広告は低コストで出稿できるので、初心者でもチャレンジしやすいのが特徴です。
本記事を参考に、YouTube広告で効果を出すコツをつかみましょう。
目次
YouTube広告にはどんな効果がある?
YouTubeに広告を出すと得られる主な5つの効果は以下の通りです。
- 幅広いユーザーにアプローチでき認知度アップにつながる
- スキップするまでの5秒間は必ず見てもらえる
- 自社のサイトに誘導するなど購入を後押しできる
- 年齢・性別・地域を配信指定できるので潜在顧客にアプローチできる
- 低コストで商品やサービスを宣伝できる
それぞれの効果を紹介します。
幅広いユーザーにアプローチでき認知度アップにつながる
YouTubeを視聴するユーザーは幅広いので、これまで自社の商品やサービスを知らなかった人に宣伝できます。
特に若年層にアプローチするのに最適です。
若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」がYouTubeの視聴に関する調査を実施しました。
YouTubeの利用率を調査した結果は以下をご覧ください。
利用率 | |
10代男性 | 93.8% |
10代女性 | 94.7% |
20代男性 | 88.8% |
20代女性 | 90.3% |
出典:【最新】2021年の若年層YouTube利用率
どの性世代でも約9割の利用率という結果でした。
続いて、YouTubeの利用頻度についての結果は以下の通りです。
特に10代は毎日利用する人が7割以上と分かり、人気のSNSだといえます。
利用頻度(毎日) | |
10代男性 | 77.4% |
10代女性 | 73.0% |
20代男性 | 63.9% |
20代女性 | 57.3% |
最後にYouTubeユーザーを対象に「YouTube Premium」の利用率について調査をしました。
YouTube Premiumとは、動画視聴中に広告が表示されない有料会員メニューです。
10代男性で20.6%、10代女性で13.2%、20代男性で26.8%、20代女性で16.8%の結果となり、利用者は全年代で1〜2割程度と利用率はあまり高くありません。
つまり、YouTube広告が見られる確率は高いといえます。
スキップするまでの5秒間は必ず見てもらえる
YouTube広告は、ユーザーが広告をスキップするまでの5秒間は必ず見てもらえます。
有料のYouTube Premiumに加入していなければ、必ず広告が表示されるからです。
YouTubeの動画広告にはいくつかの種類があり、大きく分類すると以下の2種類です。
- 最初の5秒が経過したら、視聴者の意思でスキップできる広告
- 最初の5秒が経過しても、視聴者の意思でスキップ不可の広告
どの広告を選択しても、広告冒頭の5秒間は誰もが目にします。
ユーザーの印象に残るインパクトのある動画を制作すれば、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうことが可能です。
動画広告はユーザーの直感に訴求するため、短時間でも認知度が高まります。
自社のサイトに誘導するなど購入を後押しできる
YouTube広告には、ユーザーを自社のサイトに誘導するなど次なるアクションを後押しできる仕掛けの設置が可能です。
YouTube広告における導線の一例として、動画広告の途中や最後に、自社サイトへの誘導ボタンを設置できる点が挙げられます。
行動の後押しをする仕掛けを設置すれば、広告に興味を持ったユーザーが即座に商品の購入やサービス利用が可能です。
印象に残る動画を制作すれば、他社と比較検討していたユーザーも広告の視聴をきっかけに購入する可能性もあります。
不特定多数の見込み客にアピールでき、資料請求や売上アップなど自社が掲げた目標達成につながりやすいのがYouTube広告の強みです。
年齢・性別・地域を配信指定できるので潜在顧客にアプローチできる
YouTube広告は、配信するユーザーの年齢や性別、地域などを設定することも可能です。
学生に人気の漫画を掲載している無料コミックアプリの広告を投稿したいなら、10代の男女に絞って配信してみましょう。
自社が設定したターゲット像に向けて配信できるので、費用対効果が高く、効率のよい集客・宣伝を実現できます。
低コストで商品やサービスを宣伝できる
YouTube広告は、低コストで商品やサービスを宣伝できる効果があります。
YouTube広告に発生する費用は、以下の2種類です。
- YouTubeの媒体費:YouTubeを広告媒体として利用するための費用
- 動画広告の制作費:YouTubeに流す広告動画を制作するための費用
動画広告の制作費は、他の広告媒体ほど高くありません。
テレビCMなど他の媒体と比較した制作費の目安は以下の通りです。
YouTube | 10万円〜 |
Webムービー | 30万円〜 |
テレビ CM | 80万円〜 |
テレビCMと比べると、YouTubeは8分の1の料金です。
動画広告のキャスティングやクオリティによって、制作費は大きく変動するかもしれません。
しかし、YouTube動画広告は10万円ほどで制作できる場合もあり、限られた予算でも広告を出しやすいです。
動画広告の種類によっては、ユーザーが途中で動画広告をスキップした場合は、広告料が発生しません。
※YouTubeの媒体費についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
YouTubeの広告料金はいくら?効果や事例、配信方法も紹介!
YouTube広告の効果を得られやすい企業とは
YouTube広告で効果を出しやすい企業の大きな特徴は以下の通りです。
- BtoC企業
- 10〜40代のターゲット商材を持つ企業
- ビジュアル訴求要素がある企業
- 認知度を上げたい中小企業
- ブランディングしたい大企業
それぞれの特徴について、順番に説明します。
BtoC企業
YouTubeのユーザーは一般消費者が多いため、主にBtoC企業がYouTube広告で効果が得られる確率が高くなります。
企業向けサービスを提供しているBtoB企業は、タクシーのサイネージ動画広告がおすすめです。
タクシー広告なら、多くの経営者や決済者に効率的にアプローチできます。
※タクシー広告について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
10〜40代のターゲット商材を持つ企業
YouTube広告の効果を得られやすい企業1つ目は、10〜60代のターゲット商材を持つ企業です。
下記のデータをご覧ください。
出典:総務省「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
性別を問わず10〜60代と幅広い世代がYouTubeを視聴し、特に10〜40代では90%以上が利用しています。
YouTube広告では、性別や年齢層、関心事を絞って広告配信が可能です。
自社が想定するターゲット層にピンポイントでリーチできます。
ビジュアル訴求要素がある企業
YouTube広告の効果を得られやすい企業1つ目は、ビジュアル訴求要素がある企業です。
視覚訴求が高いYouTube広告は、ユーザーの感情を揺さぶりやすく、自社が期待する行動を促しやすいメリットがあります。
ビジュアルの強みを活かすと、「行ってみたい!」「かっこいい!」「使ってみたい!」「美味しそう!」とユーザーの印象に残りやすいです。
ビジュアル訴求ができる企業の一例として、旅行会社や自動車、化粧品メーカー、食品メーカーなどが挙げられます。
認知度を上げたい中小企業
YouTube広告の効果を得られやすい企業1つ目は、認知度を上げたい中小企業です。
バンパー広告なら、動画冒頭の6秒間はスキップされません。
さらに配信予算も少額から設定でき、中小企業でも無理なく挑戦できます。
6秒強制視聴型のバンパー広告を活用した中小企業の事例では、WEBサイトへの流入数が配信前よりも10倍に増えたというケースもあります。
ブランディングしたい大企業
YouTube広告の効果を得られやすい企業1つ目は、ブランディングしたい企業です。
TVCMの場合は、長さに制限があり、媒体費も高額になります。
予算に制限があると、企業が伝えたいメッセージや世界観を丁寧に描くことは難しいかもしれません。
しかし、YouTube広告は3分未満が推奨されていますが、時間制限がないフォーマットもあります。
YouTube広告で、自社が伝えたいメッセージや世界観を自由自在に表現しましょう。
後ほど成功事例もご紹介します。
YouTube広告の費用対効果を高めるポイント
YouTube広告の費用効果を高めるポイントは、3つあります。
- 適切な広告の種類を選択する
- 詳細ページや購入ページへ誘導する
- SNSと連携する
順番に詳しく解説します。
適切な広告の種類を選択する
YouTube広告の費用対効果を高めるポイントの1つ目は、適切な広告の種類を選択することです。
YouTubeの動画広告のフォーマットは4種類あります。
出典:YouTubeヘルプ
それぞれ動画広告の表示場所、動画の長さ、視聴できる端末(プラットフォーム)の制約が違います。
YouTube広告の費用対効果を高めるには、広告を配信する目的に合ったフォーマットを選択することがポイント。
例えば、企業の認知度アップが目的であれば、多くのユーザーに確実に視聴してもらえる6秒強制視聴型のバンパー広告が人気です。
企業ブランディングが目的であれば、スキップできる動画広告で、ストーリー仕立ての長めの動画広告を配信することで視聴者を魅了できます。
広告配信で達成したい目的に合わせて、最適な広告フォーマットを選びましょう。
※YouTube広告で一般的なインストリーム広告について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
インストリーム広告とは?種類や料金、制作・運用のコツを解説
詳細ページや購入ページへ誘導する
YouTube広告の費用対効果を高めるポイント2つ目は、詳細ページや購入ページへ誘導することです。
YouTube広告で効果を出すためには、ユーザーに次のアクションを促す動線が欠かせません。
アクション導線の設定は難しいと考えていませんか。
設定に関する2つの事例を考えていきましょう。
新商品の広告を配信予定と仮定します。
視聴したユーザーが「この商品が欲しい!」と思い立ってクリックした時、リンク先のページはどこにするべきでしょうか。
企業のトップページに遷移してしまったら、ユーザーは商品を見つけられず、離脱してしまうかもしれません。
遷移先としては、EC機能がついた商品説明ページの方が広告効果が高いといえます。
違う例を想定しましょう。
商品のイメージ広告を配信し、それを視聴したユーザーが「この商品について、もっと詳しく知りたい!」と思ってクリックした場合はどうでしょうか。
おしゃれな広告動画から一変、無機質なショッピングカートのページに遷移してしまったら「思っていたのと違う…」と離脱してしまうかもしれません。
広告動画のイメージと合わせて制作した、おしゃれな商品説明ページの方が有効的です。
動画広告とアクション先は、イメージギャップを極力抑え、ユーザーに提供する情報を一気通貫して設計する必要があります。
既存のWebページでは設計が難しい場合、動画広告のアクション先として専用のLPを制作する方法も有効です。
SNSと連携する
YouTube広告の費用対効果を高めるポイント3つ目は、SNSと連携することです。
YouTube広告に使った動画をSNSにもシェアすると、SNSでの口コミ効果を期待でき、不特定多数の潜在顧客にもリーチできます。
SNSアカウントは、TwitterやInstagram、Facebookなど企業公式のものをオープンするのがおすすめです。
YouTube広告を配信する際は、併せて企業の公式YouTubeチャンネルを作りましょう。
YouTube広告に使った動画素材をYouTubeチャンネルにアップロードしておくと、SNSで簡単にシェアできます。
SNSでも動画がバズれば、出稿した媒体費以上の広告効果を獲得することも夢ではありません。
YouTube広告で効果的なクリエイティブを作るコツ
YouTube広告には審査があるので、大前提、動画の解像度やアスペクト比など、最低限クリアするべき要件があります。
しかし、動画広告の要件をクリアするだけでは不十分です。
YouTube広告の仕様を意識してクリエイティブを制作しなければ、意図したように視聴者を動かせず、失敗する可能性があります。
YouTube広告で効果的なクリエイティブのポイントは以下の6つです。
- TVCMと同じクリエイティブを使わない
- ABCDフレームワークを適用する
- 最初の5秒を戦略的に作り込む
- テキストは大きく・短く
- モーションをつけるのは大切な要素だけ
- クリエイティブテストでベストプランを見つける
ひとつずつ、詳しく解説します。
TVCMと同じクリエイティブを使わない
YouTubeに動画広告を出稿している大企業の多くは、TVCMと同じクリエイティブを出稿しているのが実情です。
制作費の予算の都合もあるのかもしれませんが、実は非常にもったいないことをしています。
YouTube広告に向いているクリエイティブの作り方があるからです。
TVCMのクリエイティブをYouTube広告向けに再編集するだけでも、広告効果が高まります。
>>Think with Google : 動画広告クリエイティブの科学:2300件のブランド効果測定結果から見えた、広告を効果的にする要素とは
ABCDフレームワークを適用する
GoogleはYouTube動画広告において、期待する効果が得られやすいクリエイティブには以下の4つの要素があると発表しています。
- Attention:没入型のストーリーで注目を集め、視聴者の関心を引き込む
- Branding:早い段階で、頻繁に、そして十分にブランドを認知してもらう
- Connection:ブランドストーリーと視聴者の感情を結びつける
- Direction:ブランドが望むアクションを視聴者に対して明確に提示して行動を促す
Googleによると、短期的な売上が30%、長期的なブランド貢献度は17% も向上することが判明しました。
上記のABCDフレームワークを意識して、ユーザーの感情を揺さぶる効果的なクリエイティブを制作しましょう。
また、YouTube広告には、以下に挙げる法的根拠など表現に制限があるコンテンツがあります。
- アダルト表現、きつい下ネタ
- 暴力表現
- 差別
- ヘイトスピーチ
- 著作権違反
YouTube広告を作成する際には、制限付きのコンテンツなどにも十分に配慮してください。
最初の5秒を戦略的に作り込む
YouTube広告は、スキップされない冒頭の5秒間を戦略的に作り込む必要があります。
「この動画を見たい」と思ってクリックしたら突然始まる広告や、動画を夢中になって視聴したら急に始まる広告に、最初から好感度を持って視聴する人がいるでしょうか。
YouTube広告は、ユーザーとっては基本的に「邪魔な存在」です。
もしスキップされても最低限のメッセージが伝わるよう、肝心なことは冒頭の5秒で伝えましょう。
6秒強制視聴型のバンパー広告の場合は、「〇〇〇なら〇〇〇(サービス名)」もしくは「〇〇〇といえば〇〇〇(企業名)」と最も伝えたいメッセージ1本に絞り込んだ訴求が効果的です。
>>Googleサポート 効果的な動画広告を作成するためのヒント
テキストは大きく・短く
モバイル端末での視認性を確保するため、テキストは大きく・短くすることを意識してください。
最近ではYouTubeが視聴できるテレビが普及しつつあり、多くのYouTubeユーザーがテレビで視聴しています。
しかし、移動中や休憩時間など、スマートフォンなどのモバイル端末でYouTubeを視聴しているユーザーも多いのが現状です。
モバイル端末の画面は小さいので、動画に表示するテキストの視認性も注意しましょう。
制作した動画広告はパソコンだけでなく、モバイル端末でもチェックするのもおすすめです。
モーションをつけるのは大切な要素だけ
動画広告を制作する方法のひとつに、静止画にモーションをつけて動画広告に仕立てる手法があります。
モーションの特徴は、低予算ながらも、写真や文字などに動きをつけることで静止画よりも視聴者の注意を惹きつけることです。
ただし、すべての要素モーションをつけてしまうと、視聴者は動画広告を見て、何がポイントなのかを瞬時に判別することができません。
モーションは過剰に使用せず、最も伝えたい要素のみに絞って利用しましょう。
クリエイティブテストでベストプランを見つける
YouTube広告を配信する際、2種類のクリエイティブを同時に配信することで「どちらのクリエイティブがより効果的か」をテストできます。
Googleによると、クリエイティブテストを効果的に実施しクリエイティブを改善した結果、広告想起率60%増加や、コンバージョン単価の中央値を30%低下させることに成功した事例があります。
検証したい観点は、キャッチコピーや商品の見せ方、ロゴの大きさ・配置など色々ありますよね。
しかし、テストを実施する際は、テスト観点をひとつに絞り込みましょう。
一度にすべてのテストを実施してしまうと、結局何が効いたのかが判断できず、PDCAサイクルが回らないからです。
クリエイティブテストを複数回行うことで、クリエイティブのベストプランを発見してください。
>>Googleサポート テストを通じてYouTubeのクリエイティブの効果を高める
YouTube広告の成功事例
YouTube広告で効果を出すポイントを紹介してきました。
ここでは、YouTube広告の成功事例を4つ紹介します。
- ユナイテッド航空
- 花王「ハミングフレア」
- ひらまつウエディング
- 大塚製薬「カロリーメイト」
広告を制作する際の参考にしてください。
ユナイテッド航空
アメリカの航空会社・ユナイテッド航空が流したYouTube広告です。
ユナイテッド航空は、フライトを検索したユーザーを対象に、リマーケティング配信を実施してチケット購入を促しました。
リマーケティング配信とは、以前に自社サイトを訪問したユーザーに広告を表示して、再アプローチを促す広告を配信する方式を指します。
購買意欲をかき立てる効果があり、コンバージョンにつながりやすいのが特徴です
ユナイテッド航空は、15秒の広告動画を作成し、配信フォーマットはスキップ可能な動画広告を選択。
ユーザーを直接自社のWEBサイトへと誘導し、ユナイテッド航空は1万7000件のフライト予約を獲得しました。
旅行者の目線に立った非日常的な景色と、アップテンポなBGMで「やっぱり旅に出たい!」とアクションを喚起する動画に仕立てています。
花王「ハミングフレア」
大手日用品メーカーの花王は、YouTube動画広告に力を入れている企業のひとつです。
花王が作成した多くの動画広告の中でも、突出して60万回以上の再生数を打ち出しているのが上記の動画。
女優の石原さとみさんが、揺れるカメラワークの中で「本当にすごいの!」と、感情豊かに新商品の魅力を訴えます。
動画広告のシナリオは、YouTube向けに設計されているのが特徴です。
「商品担当の石川さんも…」と裏話の要素や、「私このCM10年出てるから分かるの」と石原さとみさん自身の感想など、視聴者が親近感を抱きやすくなっています。
下記の類似クリエイティブと比較してみると、違いがよく分かるかもしれません。
併せてチェックしてみてください。
ひらまつウエディング
株式会社「ひらまつ」はレストラン事業を主軸に、レストランウエディングも手掛ける老舗企業です。
「ひらまつ」はYouTube広告を制作する際に、「施設の紹介だけでなく、事業にかける熱い思いを伝えること」にこだわりました。
企業戦略は見事にヒットし、予約件数は驚異の120%を達成。
現場担当者からは「本当に!?」と嬉しい悲鳴が上がったそうです。
もちろん、配信後の動画分析も怠っていません。
分析結果から、多くのユーザーが、途中離脱せずに最後まで動画広告を視聴してくれていることも明らかになりました。
ウエディングの美しいビジュアル訴求が動画広告を制作する上で大きな武器です。
しかし、何より「結婚後もまた気軽に戻って来て、夫婦で気持ちを思い起こせる」というレストランウエディングの魅力が、しっかり伝わる内容だったからこそユーザーアクションにつながったといえます。
大塚製薬「カロリーメイト」
大塚製薬は、2018年から部活動に励む学生へコミュニケーションを発信しています。
上記のYouTube動画広告は、コロナ禍で従来通りの活動が出来ない学生たちの、切なる思いをまとめたブランディング広告です。
5秒経過するとスキップ可能な動画広告フォーマットで配信されました。
3分超という長めの動画にも関わらず、227万回もの再生回数を打ち出しました。
企業ロゴも商品名も、最後の最後まで出てこないところに注目してください。
動画の冒頭で「2020年、夏、部活」と展開が気になるキャッチコピーを使用し、視聴者の深い共感を呼ぶ、ハイレベルなコンテンツの事例といえます。
YouTubeで効果なしと言われる動画広告の特徴
「せっかくお金をかけてYouTube広告を配信したのに、効果が得られなかった…。」
残念ながら、そのような広告は改善が必要です。
YouTube広告の効果が出ない原因として、以下の3つの理由が挙げられます。
- 最初の5秒間でブランドロゴをアピールしている
- 広告の目的と活用する広告の種類が合っていない
- 広告を見た後の導線が設定されていない
それぞれの理由について、順番に解説します。
最初の5秒間でブランドロゴをアピールしている
YouTube広告の効果が出ない原因の1つ目は、最初の5秒間でブランドロゴをアピールしていることです。
動画冒頭の5秒間でスキップされる場合が多いからと、最初にブランドロゴや自社のマークをアピールしている企業も多いのではないでしょうか。
実はこのような内容は、ユーザーに嫌がられる確率が高いといわれています。
「広告」と感じるだけで、ユーザーは嫌悪感が強いからです。
ブランドロゴがチラッと見えるだけで、「この広告は私に買わせようとしている」など圧迫感を持たれるかもしれません。
動画広告は冒頭の5秒間でスキップされるか、ユーザーに意図するアクションへと促せるかが決まります。
最初の5秒はユーザーが興味を持ちやすい、「これから何が始まるんだろう」とワクワクするような内容を考えてみてください。
広告を出す目的と、活用する広告の種類が合っていない
YouTube広告の効果が出ない原因の2つ目は、広告を出す目的と活用する広告の種類が合っていないことです。
広告を出す目的によって、最適な配信方法があります。
適した動画広告の種類を活用することで、広告効果がより高まるので覚えておいてください。
例えば、以下のようなパターンです。
インストリーム広告 |
見込み客に対して商品を使用しているシーンの動画を制作し、続きを視聴してもらう |
バンパー広告 (最大6秒と短いがスキップできない広告) |
認知度アップのために6秒間のインパクトが強い動画を制作し、興味を持ってもらう |
目的と広告の種類が合っていないと、効果はなかなか期待できません。
動画広告を制作する前に、広告を活用する目的をきちんと整理したうえで、広告の種類を検討していきましょう。
広告を見た後の導線が設定されていない
YouTube広告の効果が出ない原因の3つ目は、広告を見た後の導線が設定されていないことです。
購入やサービスの後押しをしたい場合、導線を設定していなければ広告の効果は期待できません。
購買意欲を刺激されたユーザーが行動しやすいように、以下の2つを忘れないでください。
- 自社サイトに飛べるリンク付きのボタンを設置する
- 概要欄にURLを掲載する
うまく誘導して、ユーザーの次なるアクションを促しましょう。
YouTube広告の効果を測定する方法
YouTube広告を配信したら、効果測定も必ず実施しましょう。
効果測定ができなければ、動画広告の目的が達成されたかどうか把握できません。
YouTube効果を測定するための指標値は、たくさんあります。
例えば、「インプレッション数」は広告が何回表示されたかを測る指標です。
「CV(コンバージョン)」とは、広告を視聴してリンク先に遷移した数で、制作した広告の効果があったかどうかを把握するには欠かせない指標といえます。
その他にも、広告のクリエイティブ評価をするためにCTR(クリック率)や離脱率をチェックしてください。
YouTube広告の効果を測定できる代表的なツールには、以下の3種類があります。
- YouTubeアナリティクス
- Googleアナリティクス
- ブランド効果測定ツール
それぞれの特徴を解説します。
YouTubeアナリティクス
YouTubeアナリティクスは、Googleアカウントを持っている人なら無料で利用できる分析ツールです。
YouTube広告の振返りに欠かせない主に以下のデータを無料でチェックできます。
動画広告の視聴回数や総再生時間、視聴者の年齢、性別、視聴者が広告のどのポイントから離脱しているのかを測定可能です。
クリエイター向けの無料ツール「YouTube Studio」から、「アナリティクス」を選択すると表示されるので試してみてください。
Googleアナリティクス
Webサイトへの流入数を増やすためにYouTube広告を採用した場合、Googleアナリティクスも活用すると便利です。
Googleアナリティクスは、YouTube広告に限らず、AdSenseやGoogleリスティング広告など、Googleが提供するあらゆる広告メニューを配信設定・分析できる万能ツール。
YouTube広告がWebサイトへの誘導にどれくらい寄与したのかを正確に計測できます。
ただし計測するには、YouTube広告を配信する前に以下の事前準備が必要です。
- Googleタグマネージャーを使って、WEBサイトに計測用のタグを埋め込む
- 広告に計測用のコードをつける
配信開始後、きちんと計測できているか(タグが動いているかどうか)の確認も忘れないでください。
ブランド効果測定ツール
ブランド効果測定は、Googleの営業担当を通じて申し込むと無料で利用できるツールです。
広告想起や認知度、比較検討といったブランド指標に広告が与える影響を計測できます。
広告配信と合わせて、ユーザーにアンケート調査を行い、ブランドリフト(広告がブランドの認知度アップにどれくらい寄与したかを数値化したもの)を計測できますよ。
ただし、ブランドリフトを適切に計測するためには相当大きなボリュームの回答数を要します。
配信メニューによって異なりますが、何百万円という高額な広告配信を実施しないと計測できない場合も。
広告の予算が大きい、大手法人向けといえます。
※動画制作会社のサムシングファンでは、動画マーケティングツール「DOOONUT」を提供しています。
「DOOONUT」の特徴について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
YouTubeとDOOONUTを徹底比較!動画マーケティングツールでさらなる集客を
YouTube広告を出稿する方法
YouTube広告を出稿する方法は、以下の2パターンです。
- 広告代理店に依頼する
- 自分でYouTubeに出稿する
広告代理店は、他社の広告運用の知見も活かしながら広告の出稿・運用・振返りまでプロの目線で対応してくれます。
初めてのYouTube広告出稿、かつ予算的に余裕がある場合は、広告代理店に依頼することをおすすめです。
ある程度YouTube広告の知識が身についている方や、予算が限られている方は、自分でYouTubeに出稿してみましょう。
個人でも法人でも、Googleアカウントを持っていればYouTube広告を出稿が可能です。
ここでは、自分でYouTube広告を出稿する手順の一例を紹介します。
手順は以下を参考にしてください。
- 配信素材の動画広告を用意する
- GoogleアカウントでYouTube Advertisingにログイン
- 広告の配信設定を行う(ターゲットの年齢層、居住エリア、興味関心など)
- 日別の配信予算、広告配信期間を設定する
- 最終確認
なお、配信設定はデフォルトでは簡易設定版になっていますが、プロフェッショナル版に切り替えると、より詳細に設定できます。
広告配信の目的やゴール設定によって、設定するべき作業は千差万別です。
ここからは、最も簡単な設定手順を、Googleアカウントでログイン後の手順を画面キャプチャつきで解説していきます。
Googleアカウントを持っていない場合は、まずはアカウントを作成してください。
出稿手順①広告の配信設定を行う
YouTube Advertising(YouTube社が提供する広告配信ツール)にログインし、「広告掲載を開始」ボタンを押します。
遷移後、以下の画面が表示されます。
Googleアカウントを複数所有している場合は、表示されているアカウントを確認してください。
問題なければ、「新しいGoogle広告アカウント」を選択しましょう。
次に、以下の画面が表示されます。
ご自身の広告を打つ目的に合う選択肢を選び、「次へ」ボタンを押してください。
今回は「YouTubeで視聴回数とエンゲージメントを増やしましょう」を選択しました。
続いて、以下の画面が表示されます。
※画面下のプロフェッショナルバージョンを選択すると、以降の入稿画面とは仕様が異なる、複雑かつ細かい設定が可能な入稿画面に遷移するので注意してください。
今回は、初めてYouTube広告を実施する方向けに、デフォルトの簡易入稿画面で解説します。
重視している要素について、デフォルトでは何も選択されていません。
今回は、「動画再生数を増やし、チャンネルへのエンゲージメントを促す」を選択しました。
選択すると、以下の入稿画面と広告プレビュー画面が現れます。
入力項目に従い、YouTube広告を使って再生数を伸ばしたい動画のURLや広告見出し、説明文を入力してください。
入力が完了したら、「次へ」を押しましょう。
次に、以下の言語選択画面が表示されます。
日本語は、デフォルト設定されています。
上記の画面以降は、右側に広告配信設定に基づき算出された広告表示回数や視聴回数、平均広告視聴単価(CPV)の予想数値が表示されます。
設定によって、この数字は変わるので気をつけてください。
言語を設定したら、「次へ」ボタンを押しましょう。
今度は、以下のターゲット設定画面が表示されます。
デフォルトでは、全てONになっています。
ターゲットの性別、年齢、子供の有無が明確になっている場合は、ターゲットに合わせて設定を修正可能です。
ターゲット層にピンポイントでリーチできるので、無駄な広告配信を防げます。
設定が完了したら、「次へ」ボタンを押しましょう。
次は、以下の画面でユーザーの関心事を設定します。
テーマを設定すると、そのテーマに関心がある(普段そのテーマの動画を視聴したり検索したりしている)ユーザーに広告が配信されます。
30代向けのオールインワン化粧品を宣伝する場合、「美容」というテーマに関心があるユーザーに配信した方が、広告配信が効率化です。
オールインワン化粧品は多忙なユーザーに支持率が高いので、追加で「育児」「ワンオペ」といったテーマを追加するのもおすすめ。
配信対象者のボリュームをしっかり確保するためにも、テーマは1つだけ設定するのではなく、複数設定しておきましょう。
ユーザーの興味・関心を設定し終えたら、「次へ」を押してください。
もう少しで設定完了です。
出稿手順②日別の配信予算、広告配信期間を設定
次は、以下の予算設定画面が表示されます。
1日あたりの広告配信予算と、配信期間を設定してください。
目標の数字がある場合は、右の画面に予測値が表示されている平均広告視聴単価や、視聴回数を参考にしながら、逆算して設定しましょう。
「とりあえず初めてなので1回やってみたい」という場合は、1日1,000円で配信できます。
出稿手順③最終確認
設定が完了したら、「次へ」を押して最終確認の画面に遷移されます。
修正したい場合は、各欄の右上のペンマークを押して編集可能です。
問題なければ、「次へ」を押して設定完了!
登録した広告は、Googleの審査が入ります。
審査結果は24時間以内に完了し、問題なければ指定した配信期間に広告が配信可能です。
Google広告の審査は厳しく、審査基準も常に不定期で改定されます。
もし審査NGの通知が来たら、審査結果に基づき広告設定を修正して再申請してください。
配信中の進捗は、忘れずにモニタリングしましょう。
キャンペーン確認画面では以下の通り、表示回数や視聴回数、平均広告視聴単価、視聴率などの実績を確認できます。
※キャプチャは広告配信前のため、すべて0になっています。
※広告の実績データを開示することはYouTubeでは禁止されており、違反するとアカウント停止処分などの可能性があるため注意してください。
以上が、YouTube広告を出稿する方法です。
まとめ:YouTube広告で効果を得るには動画の内容と分析が大切!
今回は、YouTube広告の効果を出すポイントについて解説しました。
最後に、この記事をおさらいしましょう。
YouTubeに広告を出すと、以下の5つの効果が期待できます。
- 幅広いユーザーにアプローチでき認知度アップにつながる
- スキップするまでの5秒間は必ず見てもらえる
- 自社のサイトに誘導するなど購入を後押しできる
- 年齢・性別・地域を配信指定できるので潜在顧客にアプローチできる
- 低コストで商品やサービスを宣伝できる
YouTube広告の費用効果を高めるポイントは、3つあります。
- 適切な広告の種類を選択する
- 詳細ページや購入ページへ誘導する
- SNSと連携する
YouTube広告で効果的なクリエイティブのポイント6つもご紹介しました。
- TVCMと同じクリエイティブを使わない
- ABCDフレームワークを適用する
- 最初の5秒を戦略的に作り込む
- テキストは大きく・短く
- モーションをつけるのは大切な要素だけ
- クリエイティブテストでベストプランを見つける
YouTube広告の効果を測定できるツールは、3種類あります。
- YouTubeアナリティクス
- Googleアナリティクス
- ブランド効果測定ツール
最後に、YouTubeに出稿する最も簡単な手順を、画面キャプチャ付きで紹介しました。
- 配信素材の動画広告を用意する
- GoogleアカウントでYouTube Advertisingにログイン
- 広告の配信設定を行う(ターゲットの年齢層、居住エリア、興味関心など)
- 日別の配信予算、広告配信期間を設定する
- 最終確認
いかがでしたか?
「やっぱり効果測定が難しそう」「動画広告の制作が初めてで不安」と感じている方は、弊社サムシングファンにYouTube広告の運用代行を依頼してみませんか。
サムシングファンは、年間456社2,000本以上の制作を手がける動画制作会社です。
動画マーケティングに強いので、YouTube広告を検討されている企業様は、お気軽にご相談ください。
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