オリジナルのアニメーション動画制作ツール「VYOND(ビヨンド)」。名前は聞いたことがなくても、「あぁ、このアニメーション動画を見たことがある…」というひとも少なくないかも!?
近年では、動画投稿サイト「YouTube」に参入する個人や企業が増えています。
そこで、あの手この手でオリジナルの動画を制作しては配信しているのですが、そのなかのひとつにアニメーション動画を使う手法も見受けられます。
「簡単に高品質なアニメーション動画を制作してみたい…」
「顔出ししたくないけど、YouTubeにオリジナル動画を投稿したい!」
と思っているひとには必見!
これらの動画制作についての悩みを解消してくれる便利な動画制作ツールとして、今回は「VYOND」を紹介します。
この記事では、
「VYONDってどんなソフトなの?」
「アニメーション動画に興味があるけど、何から始めたらいいの?」
「VYONDを使うとどんなメリットやデメリットがあるの?」
などなど、アニメーション動画制作初心者のひとや、VYONDを知らなかったひとにも、わかりやすく解説していきます。
最後まで読めば、画期的なアイディアの起爆剤になれるかもしれません!
目次
VYONDとは?
2007年に、アメリカの「GoAnimate, Inc.」という会社が開発した、アニメーションに特化したクラウド型サービスの「VYOND」。
全世界で1600万人以上が登録しているといわれ、PCにソフトをインストールするタイプではなく、インターネットに接続されたWEBブラウザ上で動作するサービスです。
主にビジネスアニメーション制作ツールとして使われることが多く、日本では、株式会社WEBDEMOが正規パートナーとして日本国内で販売・サポートを行なっています。
特徴としては、特別なスキルを必要とせず、あらかじめ用意された素材と背景スライドを組み合わせるだけで、高品質なアニメーション動画が作成できるところ。 用意されている素材も豊富で、BGMや効果音も簡単に挿入できます。
イメージとしては、Microsoft社が提供する「PowerPoint」で作成するスライドのようなものです。
PowerPointを使って何かしらのスライドを作成した経験があるひとには、特にとっかかりやすく、ひとつのアニメーション動画が数時間で作成できてしまうくらいの手軽さ。
組み合わせた素材が、ストーリーのあるアニメーション作品となり、紙芝居のような懐かしさやプロが作ったようなクオリティーの高さも実現してくれます。
評価や実績も高く、アメリカで創刊された「Forbes」という世界的な経済誌に、注目の営業支援ツールとして、“動画マーケティングカテゴリ”で選定されています。
次からは、VYONDについてもっと理解を深めるべく、詳しい情報を紹介していきます!
VYONDで制作できるアニメーション動画
参考:株式会社ウェブデモ
VYONDで作成できるアニメーション動画には、どういったものがあるのかを見ていきましょう!
VYONDでは、目的に応じたアニメーション動画が作成でき、動画のパターンは3つあります。
コンテンポラリー(Contemporary)
ひとつめは、ビジネスコンセプトやサービス概要を伝えるのに最適な、コンテンポラリーです。
シンプルなキャラクターと、単純化された背景などの素材で構成された、2Dアニメーションです。
ビジネス向けといわれるだけあって、多くのひとに受け入れやすい印象の作りが特徴。
いい意味で画像に際立った特徴がないのも理由のひとつです。
それでいて、しっかりと計算されたような色彩やフォルムが、デザイン性の高い映像を実現しています。
このクオリティーを、プロではないひとの手によって作成でき、企業のPRや商品広告として世の中に発信できるなんてスゴすぎますよね!
おすすめの使い方は、「企業の説明」「プレゼンテーション」「広告PR」など。
また、癖が少ないので、VYOND初心者がゼロから学習するのに効果的な一面もあります。
- コンテンポラリーのサンプル動画
参考:株式会社ウェブデモ
ビジネスフレンドリー(Business Friendly)
2つめは、色付きの漫画風キャラクターのアニメーション動画が作成できる、ビジネスフレンドリー。
キャラクターの動きやアクションを得意とする2Dアニメーションです。
たとえば、近年でよく見るのは、YouTubeで流れているコメディータッチのアニメーション動画や、駅や商業施設で設置されている映像表示システムのデジタルサイネージなど。
用意されている素材は、キャラクターの動きの種類と、PROP(propertyの略、意味:小道具)など、トータルで4,000以上にものぼります。
キャラクターもシンプルな漫画風から、ディズニーアニメのようなキャラクターのものがあり、アニメーション動画の幅が広がること間違いなし!
そのような豊富なキャラクターデザインやPROPで作られた画像のなかに、ビルや樹木などの素材を追加して組み合わせることで、高品質な背景素材も完成します。
前述したような、YouTubeで見かけるようなコメディ系アニメには、どことなく欧米の雰囲気が漂っているのが分かるでしょうか?
まさに、ビジネスフレンドリーは、そのような味のある欧米風の2Dアニメーション動画が作成できます。
コンテンポラリーとは対照的に、アニメーション動画に個性や特徴をもたせたいときに使うと効果的でしょう。
- ビジネスフレンドリーのサンプル動画
参考:株式会社ウェブデモ
ホワイトボードアニメーション(Whiteboard Animation)
3つめは、ホワイトボードにサインペンで手描きのイラストを描くようなアニメーション動画が作成できる、ホワイトボードアニメーションです。
シンプルなイラストで見せ、かつインパクトの残る動画を発信したいときにおすすめ。
よく使われているケースだと、たとえば、YouTubeで本の紹介をしていたり、政治経済のニュースや学識の解説をしていたりする動画に、このホワイトボードアニメーションで作成されたものがあります。
情報を伝達する際、テンポよく次々と紹介・解説・感想などを展開していくのに、とても効果を発揮してくれます。
紹介した3つのアニメーション動画のなかで、もっともライブ感のある動画が作成できるので、見ているひとたちの学習効果によい刺激を与え、満足度も上がる可能性が高いでしょう。
また、BGMや効果音がなくても成立する動画が作成できるのもメリットのひとつです。
そのため、あげたような効果に直結しやすいと思われます。
- ホワイトボードアニメーションのサンプル動画
参考:株式会社ウェブデモ
VYONDを使うメリット
上記の内容もふまえつつ、VYONDを使うことにより得られるメリットを紹介します。
顔出し不要で動画制作ができる
動画で顔出しをすると、信頼性が上がるというメリットもありますが、一方で、個人の特定やその企業とは無縁になったときに、何かしらのトラブルに発展し、動画が使えなくなるというデメリットもあります。
このような事情で、実写動画が作成できないかわりに、クオリティーの高いアニメーション動画が簡単に制作できるのは嬉しいかぎり!
または、実写とアニメーションの使い分けで話題性を出すという方法もあります。
世の中に広く顔が知られている経営者や著名人であれば、顔出し動画の他に、そのひと本人に似たキャラクターをデザインして登場させることで話題性になり、さらに多くのひとたちを惹きつけることができるのではないでしょうか。
感覚的に操作できる
冒頭でも紹介したとおり、VYONDでアニメーション動画を作成するのに、高いスキルは必要ありません。
完成形のイメージにあわせたキャラクター、素材、PROPを組み合わせるだけ!
用意されている既成のキャラクターを使うので、自分でイラストが描けないひとでも、基本動作や表情なども多くのパターンから選べばいいので、複雑で難しい作業はいっさいいりません。
前述したような、PowerPointのスライドを作成しているかのような感覚で素材を配置していくことで、クオリティーの高いアニメーション動画ができます。
コストが削減できる
VYONDは、素人でも簡単に高品質でクオリティーの高いアニメーション動画が作成できるので、コストパフォーマンスが高いのもメリットのひとつです。
クリエイターへの作成依頼や、動画制作会社への発注など、プロに頼めば一定以上の品質やクオリティーが担保できます。
しかし、クリエイターを雇う人件費や外部に依頼する際のお金や時間のコストがネックになり、断念するというケースも少なくないはず。 技術や予算の関係で、動画コンテンツの作成におよび腰だった経営者やマーケティング担当者は、一度使ってみるだけの価値があるのではないでしょうか。
また、前述したような、実写動画とアニメーション動画の使い分けも、コスト削減ができることで実現性が高まります。
VYONDでアニメーション動画を作成することにより、浮いた経費を実写動画のほうにまわすこともできるというわけです。
VYONDを使うデメリット
VYONDには、メリットだけではなく、多少のデメリットもあります。
完全オリジナルにはならない
素人がプロ並みにアニメーション動画を簡単に作成できるということは、イチから作成する必要がなく用意されている素材を組み合わせるだけでいいという理由があります。
そのため、完全なオリジナルアニメーション動画にはなりません。
オリジナル志向が高く、他とのあきらかな違いを出したいひとには不向きでしょう。
オフラインでは使えない
PCにソフトをインストールせず、オンラインで動作するソフトのため、インターネットに接続していないと使うことができません。
PCや端末があれば、いつでもどこでも動画作成ができるわけではなく、通信環境が整っているなど、場所を選ぶ必要があります。
【無料体験版】VYONDをはじめる前に
参考:株式会社ウェブデモ
VYONDを本格的に使ってみたいというひとは、14日間の無料体験版からはじめてみるのもいいかもしれません。
無料体験版を利用するにあたり、登録方法や利用条件について見ていきましょう!
無料体験版のはじめかた
VYONDの14日間無料体験版をはじめるには、VYONDメールマガジンへの登録が必要です。
必要事項の記入と、プライバシーポリシーに合意して登録すると、14日間無料体験版リンクと申請&サインアップ方法の解説、日本語操作マニュアル(PDF)、VYONDの使いかたメールセミナー、最新情報メールマガジンが届きます。
利用条件
オンラインサービスであるVYONDを利用するには、インターネットに接続されたPC(Windows、Mac)が必要です。
そして、利用できるブラウザは、「Google Chrome」「 Mozilla」「Firefox」「Microsoft Edge」。「Internet Explorer」「Safari」のブラウザでは利用できず、スマホ、iPad、Android端末などでは稼働しません。
無料体験版で制限されていること
VYONDを使えるようになりますが、無料体験版では使えない機能が以下のとおりです。
- 動画の出力
- VYONDのロゴを消す
- キャラクターの一括変換
- フォントの追加
しかし、以上の機能が使えなくても、アニメーション動画作成に必要な操作はある程度網羅できるので、体験版としては充分な内容だと思われます。
- VYOND無料体験版への登録はこちら
VYONDでアニメーション動画を作ろう!
最後に今回の内容をおさらいしておきましょう。
- VYONDとは、アメリカ発のオンラインビジネスアニメ制作ツール
- 「コンテンポラリー」「ビジネスフレンドリー」「ホワイトボードアニメーション」の3パターン
- 顔出し不要、初心者でも簡単、コスト削減にもつながるというメリットがある
- 完全オリジナルにはならず、インターネット環境がないと操作できない点に注意が必要
- 14日間の無料体験版があり、有料版の機能をすべて使うことはできないが、操作感をやしなうには充分な内容
これからYouTubeなどで、企業のサービスや商品をアピールしていきたいひとや、動画を配信したいけど顔出しが苦手というひとにもおすすめです。
また、企業の方でVYONDを使ったアニメーション動画の制作を依頼したい方は、ぜひサムシングファンの動画クリエイター在宅派遣「サムジョブ」をご活用ください。