ウェビナーの需要が高まり、開催するにあたり、さまざまな準備をしてのぞむわけですが、参加者は、セキュリティについて不安を感じることがあります。
近年、新型コロナウイルスの影響によりインターネットを使ったセミナーの配信は、人々の学習環境に欠かせないツールになりました。
そこで今回は、準備が命ともいえる、ウェビナーに関するセキュリティ対策にフォーカスしてみます。
ウェビナーの導入が決まった企業の担当者の方や、これからウェビナーを活用してみたいとお考えの方も、必見の内容です。
目次
ウェビナーで起こるセキュリティリスク3選
まずは、ウェビナーを行うにあたり、起こりうるセキュリティリスクを3つ紹介します。
オンラインで開催できるセミナーには、メリットだらけのように思えて、それ相応のリスクもあることを理解しておかなくてはいけません。
リスク①資料の流出
セミナー資料を外部に流出したら、情報漏洩ということになります。
これは、企業にとっても、個人で商品やサービスを提供する方にとっても、痛手をこうむる重要な問題です。
社内の機密情報以外にも、参加者の情報が漏洩してしまうと、信頼をなくすことに繋がります。
場合によっては、資料をクラウド上に保存することもできるので、便利な点もあります。
しかし、セキュリティ対策が万全でないと、情報漏洩のリスクがあることを忘れないようにしましょう。
リスク②同業他社のもぐり込み
セミナーを開催するにあたり、事前に、同業他社の参加申し込みを断るケースは、よくあることです。
ウェビナーに関してもそれは同じです。
開催前に、氏名・会社名・メールアドレスなどを取得して、同業他社の参加申し込みがないか確認しましょう。
それでも、セキュリティ対策の甘さにより、同業他社にウェビナーの情報を盗み見される危険性があります。
リスク③配信妨害
不正アクセスにより、ウェビナーを妨害する行為も実際に起こっています。
何を目的としているのかは不明ですが、全く関係のない第三者がWEB会議に侵入し荒らし行為をはたらくケースもありました。
ウェビナーに参加できる権利をもつ参加者にのみ、開催リンクを送るのですが、不正アクセスによりウェビナーに参加しようとする悪意をもった第三者がいることも覚えておきましょう。
ウェビナーのセキュリティ対策5つの方法
それでは、ウェビナーを開催する際に必要なセキュリティ対策について、ご紹介します。
どれも大切なものばかりなので、ぜひ理解して今後に生かしてください。
対策①セキュリティ対策万全の配信ツールを導入する
オンラインセミナーなどに適した動画配信ツールを使うことは、ウェビナー開催にあたり効果的です。
しかし、もっと大事なのは、その動画配信ツールにセキュリティ対策機能が搭載されているかどうか。
動画配信ツールには、「クラウド型」「プラットフォーム型」など形態がさまざまなので、セキュリティ対策もそのツールによって違ってきます。
常にツールは最新の状態にアップデートして、脆弱性を狙った不正アクセスの対策も万全にしておきましょう。
対策②参加者にIDを付与する
事前に募った参加者には、一人ひとりに対して、IDを付与します。
そして、そのIDに紐付けるパスワードを各々で設定してもらうことで、セキュリティ強化に繋げます。
配信URLにアクセスするためのアクセスコードとして、付与したIDとそれに紐付くパスワードがなければ、当然アクセスすることができません。
第三者に漏洩するようなことがなければ、参加者以外に視聴されることはないでしょう。
ポイントは、第三者にIDとパスワードを教えないように、最初から規約などに注意書きを盛り込んでおくことです。
対策③エンドツーエンドを暗号化する
まず、エンドツーエンドとは、「送信者から受信者へ届くまでの間」のことを意味する言葉で、その間のメッセージを暗号化するということです。
つまり、暗号化したウェビナーの音声や映像は、開催者と参加者の間でしか閲覧できない仕組みになっています。
なお、ウェビナー開催用ツールのなかには、エンドツーエンド暗号化に対応していないものもあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
対策④ドメインやIPアドレスを指定する
動画配信の無断転載を防ぐために用いられることが多いのが、ドメインやIPアドレスの指定です。
ドメインを指定することにより、特定のアドレスでないと閲覧することができなくなります。
また、社内研修など、内部の参加者限定の場合は、指定された場所のIPアドレスからでないとアクセスできないようにすることで、外部からの不正アクセスを防ぐことができます。
「参加者が一般人を含む場合は、ドメインの指定」
「社内の人間のみが参加者の場合は、IPアドレスの指定」
と覚えておきましょう。
対策⑤情報セキュリティの社内研修&ルールを徹底する
常日頃から、情報セキュリティに関するリテラシを高める教育をしておくことは非常に重要です。
こうした意識がないと、リスクには気づかず、セキュリティ対策には繋がりません。
普段から、情報セキュリティに対して教わっているという意識があれば、感度もするどくなり、危険にもあらかじめ対処しておくことができるでしょう。
その意識は、知識の蓄積があるからこそ芽生えるものだということを念頭に置いて、社内研修などの場を積極的に設けていくことをおすすめします。
セキュリティに強いウェビナーツール3選を比較
続いて、ウェビナーのセキュリティ対策にもってこいのツールを紹介します。
ウェビナー配信用ツールの導入をお考えの方には必見の情報です。
ウェビナーツール①Zoom
参考:Zoom
まずは、オンラインセミナー、WEB会議、WEB面談、さまざまなビデオコミュニケーションプラットフォームとして、活用されている「Zoom」。
使いやすさと利便性に長けていて、デスクトップからモバイルまで、幅広い環境に対応してくれます。
新型コロナウイルスの影響が出た2020年には、オンラインを使ったコミュニケーションが活発になり、Zoomを利用するユーザーは増加しました。
そこで、いくつかの不具合や脆弱性が露呈した事象があります。
たとえば、第三者が乱入し迷惑行為をはたらくことでトラブルが起こり、セキュリティ対策の観点で問題視されたことがありました。
しかし、2021年の最新版のZoomは、そういった点を逐一リカバリーされています。
常に、最新版にアップデートした状態にしておけば、安全性は保たれた状態で利用できるでしょう。
参考:V-CUBE
配信年間5,000件の実績を誇る、オンラインセミナー配信プラットフォームの「V-CUBE」。
高い機能性や操作性もさることながら、動画コンテンツにあたえる効果的な演出や画面構成のバリエーションは、配信者側からの信頼に結びつきます。
視聴者側にはセミナーを受けるごとに新しい体験が得られるような新鮮な感覚を与えてくれるでしょう。
配信スタジオ完備で、映像制作のノウハウを伝える手厚いサポート体制も整っていて、配信者も視聴者もイベント関係者のニーズを満たす頼りになる存在です。
コンサルの要素も含まれているプラットフォームを提供しているので、今後の相談や的確なアドバイスが期待できると同時に、安心感をもってウェビナーの準備や開催ができるでしょう。
ウェビナーツール③Microsoft Teams
Microsoft Office365を契約している企業や個人は、おすすめのツールが「Microsoft Teams」。
会議、チャット、通話、共同作業が1箇所で行えるとても便利なプラットフォームです。
たとえば、グループチャットからビデオ会議に、1クリックで素早く切り替えることが可能で、少人数から大多数の参加者も一堂に会することができます。
セキュリティ機能が充実しているのもポイントです。
「外部アクセス制御」と「ゲストアクセス制御」という2つの機能をもつTeams標準のセキュリティ対策と、Microsoft 365のセキュリティ機能と組み合わせたセキュリティ対策の両方からのアプローチが可能です。
セキュリティ対策をしてウェビナーに安心感を!
いかがでしたか?ウェビナーとは、いわゆる「オンラインセミナー」のことですが、インターネットを使って動画コンテンツを配信するということには、リスクも伴うということですね。
それでは、今回の内容をおさらいしておきましょう。
- ウェビナーで気をつけなければいけないセキュリティリスク3つを理解する
- それに伴う、ウェビナーにおけるセキュリティ対策の方法を5つ紹介
- 実際に活用すると便利な、セキュリティ対策に強いウェビナー配信ツール3選
この章の冒頭で、“ウェビナーはリスクも伴う”とお伝えしましたが、では、なぜリスクを冒してまでウェビナーを開催するのでしょうか?
それは、低コストで場所や時間に制限なく、全国・全世界にアプローチ可能なセミナーには、たくさんのメリットがあるからでしょう。
上で紹介したような優秀なウェビナー配信ツールを活用すれば、質の高いセミナーを届けることは可能です。
ただ、セキュリティ対策には敏感に対処していく必要があり、場所や時間を選ばないからこそ、裏を返せば第三者もその隙を狙っているとも考えられます。
第三者は全国・全世界と対象が増えるのですから、危険性も高まります。
ご自身の環境を守るとともに、参加者・視聴者との信頼を構築するために、しっかりと対策を練りましょう。