動画編集の需要が高まる現代では、多くの方が手軽に動画編集できるツールを求めています。
特に、AI音声認識技術を使った字幕作成ツール「Vrew」は、初心者からプロまで幅広く利用されており、その便利さから大きな注目を集めています。
とはいえ、Vrewは韓国企業が運営していることから、安全性を疑問視する方も少なくありません。
「日本のようにしっかりとした体制で運営されているのか」「情報の管理体制はどうなっているのか」などを不安に思う方もいるでしょう。
そこで本記事では、Vrewの基本機能を紹介するとともに、潜在的な危険性について解説します。
Vrewを安全かつ効果的に活用したい方はぜひ参考にしてください。
目次
Vrewとは
Vrewとは、配信者向けの動画編集ソフトです。
AI技術を活用した文字起こしや音声入力、翻訳を行えます。
動画編集にかかる手間を大幅に削減できるため、作業負担を減らしたい方におすすめです。
また、Vrewは無料でインストール・使用することが可能です。
一部機能に制限が設けられているものの、一般的な動画編集であれば無理なく作業できます。
そのため、無料プランを活用して使い心地を体験してから、有料プランを検討するのもいいでしょう。
なお、Vrewには著作権を気にすることなく利用できる画像やBGM、効果音などの素材が用意されているのもおすすめポイントです。
画像であれば10万個、効果音であれば1,000個の素材が用意されており、動画編集しながら素材を選ぶ楽しさも感じられるでしょう。
素材数が多いことから、ほかとは被りにくい動画を制作できるのも魅力の一つです。
Vrewの危険性
Vrewは無料でダウンロード・登録できることもあり、危険性はないかと心配な方もいるでしょう。
Vrewの利用規約や個人情報処理方針には、以下のような内容が記されています。
- 利用者が会員として登録する時、名前・メールアドレス・パスワードを収集する
- 満14歳未満の利用者が会員登録を申請する時には両親など法定代理人の同意が必要で、法定代理人の名前・メールアドレスを収集する
- 支払い情報の収集および処理は決済代行業者によって行われ、当社は利用者の支払手段に関する具体的な情報を保管しない
- ユーザー分析およびサービス改善を目的として、クライアントIDおよび利用者の利用記録を収集する
- クライアントIDは特定個人を識別できない匿名IDであり、個人識別目的に使用することはない
- 利用者がアップロードしたファイルを勝手に閲覧、編集、削除することはない
利用規約や個人情報処理方針には、情報管理を徹底している旨が記載されています。
大きなトラブルが発生したなどの報告もないため、比較的安全に使用できるソフトと判断できるでしょう。
ただし、リスクを避けるためには、アップロード前にデータの重要性や機密性を確認し、慎重に対応することが大切です。
万が一、不正アクセスが起こった場合、企業や個人などに大きな損害が生じる可能性があるときは、使用を控えるのも一つです。
利用規約や個人情報処理方針をすべて信じるのではなく、臨機応変に使うのが得策といえるでしょう。
Vrewを利用する際の注意点
Vrewの危険性は高くないものの、以下の点には注意が必要です。
- 音声認識の精度が低い
- サポート体制は充実していない
それぞれについて解説します。
音声認識の精度が低い
VrewはAI技術を活かして自動で字幕生成や文字起こしなどができるものの、音声認識の精度が低い点に注意しなければいけません。
例えば、誤った字幕が生成される可能性もあるため、すべての情報を鵜呑みにしないことが重要です。
字幕が間違ったまま動画を配信すると、トラブルの要因ともなるでしょう。
サポート体制は充実していない
Vrewのサポート体制はあまり充実していない点に注意しましょう。
Vrewは無料でも利用できるうえ、機能面が充実しています。
操作方法がシンプルでわかりやすいため、動画編集ソフトを使用したことのない方でも使いやすいでしょう。
その反面、サポート体制が充実しておらず、不具合が起こったときは自分で解決しなければいけません。
納期がある場合は早急な対応が必要となるため、チャットサポートを活用しながら不具合を解消しましょう。
Vrewにおける危険性を回避するポイント
Vrewを安全に活用するためには、いくつかのポイントがあります。
- プライバシーとデータ保護に関する施策を施す
- 修正作業を徹底する
- 著作権侵害へのリスクを理解する
それぞれについて解説します。
プライバシーとデータ保護に関する対策を施す
Vrewを使用する際は、音声データに機密情報や個人情報が含まれていないか事前に確認しましょう。
企業の機密情報や個人情報などが含まれている場合は、Vrewを使わずにオフラインで編集したり、プライバシー保護機能のあるソフトを利用したりといった工夫が必要です。
さらに、利用する前にVrewの利用規約や個人情報処理方針を確認し、データの取り扱いについて理解することも重要です。
修正作業を徹底する
前述のとおり、Vrewは音声認識の精度が低いことから、修正作業が必須です。
「生成された翻訳に誤りはないか」「正しく文字起こしされているか」などを入念にチェックしましょう。
修正作業にハードルを感じる場合は、Vrewの素材として用意されている字幕のテンプレートを活用するのもおすすめです。
必要に応じた機能を活用し、正しい情報を伝えられる動画を制作しましょう。
なお、Vrewの音声認識精度を上げるには、クリアな音声を活用するのが有効策です。
はきはきとして聞き取りやすい音声は認識されやすく、高い精度で音声を生成できます。
著作権侵害へのリスクを理解する
Vrewを使って動画編集する場合は、著作権侵害へのリスクを理解しましょう。
Vrewには豊富な素材が揃っており、商用利用も可能です。
しかし、すべてのステップにおいて著作権侵害のリスクが軽減したわけではないため、細心の注意を払わなければいけません。
例えば、動画を撮影する際は「撮影できる場所か」「映り込んだ人物は特定できないように処理しているか」などの配慮は必須です。
著作権侵害への理解が乏しいと法的措置が取られ、罰せられる可能性も十分にあります。
法を守りながら安全な動画編集を行うためにも、著作権侵害への理解は不可欠といえるでしょう。
まとめ
Vrewとは、配信者向けの動画編集ソフトです。
AIの音声認識技術を活用して、文字起こしや翻訳などを自動で行います。
つまり、Vrewを活用すれば作業にかかる手間を大幅に削減でき、楽しみながら動画編集できるでしょう。
しかし、Vrewは韓国企業が運営する動画編集ソフトであり、危険性を心配する方も少なくありません。
利用規約や個人情報処理方針ではしっかりと安全対策を行っている旨が記載されているものの、心配な場合は扱うデータを見極めるといいでしょう。
企業の機密情報や個人情報などを編集したい場合は、Vrew以外の方法を検討してするのも一つです。
Vrewの利用規約や個人情報処理方針を確認したうえで、安全かつ効率的に動画編集を行ってみてください。