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初めての動画制作!絵コンテを最速で作る方法

テレビCMやWEB広告など、多くの関係者と動画を制作する際に欠かせないのが「絵コンテ」です。

この記事では、初めて絵コンテを作成する方が最速で絵コンテを作る方法をレクチャーします。

「絵を描けない人は、どうしたら良いの?」
そんな風に悩んでいる方も、ぜひご一読ください!

動画制作における絵コンテの目的

絵コンテとは、動画の設計図です。

コマ割のフォーマット上で、絵と文字情報を使って動画の構成要素を整理します。

絵コンテの作成目的は、どんな動画を制作するのか、関係者とイメージを擦り合わせることです。

動画を撮影するにはモデル、スタジオ、カメラマンなど多くのスタッフの手配・スケジューリングが必要です。
動画制作の進捗をスムーズに進行し、予算内で最高の動画を制作するためには、事前の絵コンテでの確認作業がとても大切です。

動画制作会社では、主にディレクターが絵コンテを作成し、AD(アシスタントディレクター)、カメラマン、デザイナーといった制作スタッフに共有します。

また、絵コンテは顧客と認識を擦り合わせるための資料としても使われます。

最近ではSNS広告やデジタルサイネージなどの動画メディアが普及し、企業担当者が映像制作会社へ動画を外部発注するために、絵コンテを直接作成するケースも増えています。

動画制作で絵コンテ着手前にやること

絵コンテを作成するには、事前の要件整理が欠かせません

手戻りを発生させないためにも、以下の手順で丁寧に下準備をしましょう。

動画の制作要件を整理する

動画の制作要件は、5W 4Hを意識すると漏れ抜けなく整理することができます。

以下、動画の制作要件の項目例です。

これらの要件を、さらにMUST要件(必ず取り込みたいこと)とWANT要件(可能であれば取り込みたいが、全体予算との兼ね合いなどで調整する範囲)に分けて整理すると、動画制作会社との調整がしやすくなります。

動画制作の目的 例:自社ブランド訴求、自社商品の認知
訴求対象の情報 例:商品名や特徴
ターゲット像 年齢層、性別、職業、世帯収入、居住地、どんなニーズを抱えているのか
動画の視聴前後の想定変化 視聴者にどんな行動・認知を促したいのか?視聴前後で気持ちにどのような変化を起こすか?
予算 動画制作にかける全体予算
※配信媒体費用とは分ける
メッセージ・キーワード 商品のキャッチフレーズやブランドコンセプトなど、動画を通じて発信したいメッセージ
世界観 動画でどのような世界観を作りたいのか?イメージが近しい参考動画があると分かりやすい。
納期までのスケジュール 社内で動画リリース日が決まっている場合、制作会社と調整の上、納期までのスケジュールを引く。
効果検証方法 動画リリース後、どのように効果検証するか?
例:調査会社に依頼してCMの好感度を測定、商品売上○○円達成、問い合わせ件数○%UP

 

動画の制作仕様を確認する

媒体によって広告枠の尺(時間の長さ)・タテヨコ比・画素数・ファイル形式といった仕様が異なります。
動画の仕様は制作上、欠かせない情報なので、必ず確認しましょう。

広告媒体の確保は、広告会社を介するのが一般的です。
広告会社の担当者に依頼して媒体情報をもらい、その情報を動画制作会社へ送ってください。

YouTubeやInstagramといったメジャーなSNSは、インターネット上にも仕様を公開しているため、媒体の詳細情報を送らなくても広告枠の名称だけ分かれば制作可能です。

しかし、特定のSNSの中に複数の広告枠が設けられているケースが多く、広告枠によって仕様が異なるため、広告枠の名称を間違えないよう注意しましょう。

例えばInstagramには、掲出仕様が異なる6種類の広告枠があります(ストーリーズ、フィード、発見タブ、IGTV、リール、ショップ)。

下記リンクは、Instagramの広告枠のひとつである「フィード広告」についての仕様を確認できるWEBページです。
>>リンクはこちら

動画の制作素材を集める

動画で使いたい素材がある場合は、事前に社内で収集し、まとめて動画制作会社へデータを送る必要があります。

例えば自社商品の化粧品をPRする場合、化粧品のスチール写真、商品ロゴデータ、企業ロゴデータといった素材が必要になります。

素材は、絵コンテや動画を作成する上でも材料になるため、制作する動画をイメージしながら素材を集めましょう。

素材は、使うか使わないか分からないものも含め、ある程度バリエーションを用意しておくとベターです。

例えば企業ロゴデータは、大きさやデザインが異なるパターンが複数ある場合、この段階では一つに絞らず、絵コンテの材料として複数データを確保しておきましょう。

素材を複数用意しておくことで、動画制作会社からもデザイン観点で提案しやすくなります。

企業によっては、ブランドイメージを守るために、企業ロゴの使用ルールなど広告規約を社内で設けている場合があります

社内ルールは、動画の制作工程で手戻りを発生させないためにも、必ず事前に確認しておきましょう。

動画の絵コンテを制作する方法

出典:Amazon

事前準備を終えたら、いよいよ絵コンテに着手します。

絵コンテを自分で作成する場合、以下の手順で進めるとスムーズです。

イメージとしては「最初から細かく作り込むのではなく、大枠をザックリ決めて、徐々に細部を固める」という手順になります。

絵コンテのフォーマットを用意する

絵コンテ用のフォーマットは、Web上にフリー素材としてアップロードされているファイルもたくさんあります。

会社のセキュリティ要件の都合などでWebからダウンロードすることができない場合は、ネットショップで絵コンテ用の用紙を購入しましょう。
>>購入はこちら

絵コンテのフォーマットは、以下の項目から構成されています。
※メーカーによって表記や項目が異なる場合があります。

      シーン (SCENE) 撮影場面の単位を「シーン」と呼びます。絵コンテ上、この欄には単純にシーン番号を振ります。
      カット (CUT) シーン(撮影場面)は、カット(ビデオカメラで特定の被写体を撮影し続ける時間の単位)の連続で構成されます。絵コンテ上、カットの欄には、カットを識別するための番号を振ります。通常はシーンごとに、1から順に番号を振り、打ち合わせの際は「シーン1のカット1」と呼びます。
      絵 (PICTURE) カット単位のイメージを絵で描く欄です。被写体の配置や動き、ロゴ・文字の配置なども描き込みます。
      内容 (ACTION) 絵だけでは表現しきれない説明事項や補足を書く欄です。被写体の動作や、撮影時のカメラの動きに関する指示なども記載します。
      セリフ (DIALOG) 場人物・ナレーションのセリフや、効果音などを記載します。
      時間 (TIME) 何秒目のカットなのかを記載する欄。先頭のカットから累積で秒数を記載します。

      動画のシーン数・カット数を仮決めする

      まずは全体の流れを構想するために、必要なシーン数・カット数を仮算出してみましょう。

      テレビCMやWEB広告は、あらかじめ尺の長さが決まっています。

      例えば10秒のWEB広告枠を配信する場合、3〜4カットで構成するのが妥当でしょう。

      人間の視覚上、1画面あたりの表示時間は3〜5秒が妥当と言われています。

      動画の全体構成を文字情報で作る

      画面のシーン数・カット数を仮決めしたら、次はあらかじめ整理しておいた動画の制作要件に基づき、絵コンテの「内容」と「セリフ」に落とし込んでいきます。

      この時点では、まだ絵は描かず、文字情報のみで動画の全体構成を作ります

      なお、絵コンテはいきなりパソコンに向かってデータで作るよりも、机上で手書きするほうがアイデアをアウトプットしやすいのでオススメです。
      手書きでも、PDFデータ化すれば関係者と素早く共有することが可能です。

      1カットあたりの情報量は、極力メッセージ1〜3つに絞りましょう。
      情報量過多になると、視聴者が処理しきれなくなってしまい記憶に残らないからです。

      なるべくシンプルで印象的なワードを使い、動画全体の流れやリズム感も気にしながら構成しましょう。

      イメージが湧かない場合は、実際に流れているテレビCMやWEB広告を、いくつか研究してみると掴みやすいです。

      絵コンテの絵を描く

      文字ベースで動画の全体構成を形にできたら、次は各カットの「絵」を描いていきます。

      動画の制作要件を伝えることが目的なので、美しく描く必要はありません

      ラフに、手早く描きましょう。

      人物が登場する場合、人の表情一つで動画の印象はガラッと変わるので、どんな表情をしているのかが分かるよう描きます

      絵で表現しきれない場合は、文字情報で補えば問題ありません。

      時間、シーン番号、カット番号など他の項目も記入したら、絵コンテの完成です!

      絵コンテを最速で作る方法!動画制作会社へ依頼する

      動画制作会社へ動画制作を依頼すれば、わざわざ手の込んだ絵コンテを仕上げる必要はありません。

      動画制作会社へはエクセルかパワーポイントで動画の要件をまとめるだけでOKです

      絵コンテの簡易版を作るイメージです。

      • まず通常の絵コンテ制作手順と同様に、広告媒体の尺からカット数を仮算出
      • 次にエクセルかパワーポイントの図形ツール「四角」を使って、カットの数だけ四角を作る
      • 四角を各カットに見立てて、動画に表示したい文言や人型を入力・配置
      • 各カットの付近に、セリフ・ナレーション・各カットの表示時間(秒数)を入力

      これが、超簡易版の絵コンテフォーマットになります。

      エクセルとパワーポイントの図形ツールには、人型、吹き出しなどのいろんな型があるので、絵を描くのが苦手な人でも、簡単に動画の各カットの構成を表現することができます

      各カットに、動画制作会社に相談したいこと・お任せしたいことは、他の文字情報と識別できるよう、相談要件だけ文字色を変えると分かりやすいのでオススメです。

      この方法は、TVCM・WEB広告・デジタルサイネージなどの短い動画であれば30分〜1時間で動画の要件をまとめることができます。

      既存の素材のみで動画を作る場合は、絵コンテ作成工程をスキップし、この資料を動画制作会社へ送るだけで動画を納品してもらうことも可能です。

      まとめ:動画制作を、絵コンテの作成工程から外注するのもひとつ

      絵コンテの作成工程から動画制作会社に発注すると、企業担当者が手を動かす作業はほどんど発生しません。

      動画制作会社が、担当者に動画の制作要件をヒアリングした上で絵コンテを作成します。

      担当者は、絵コンテを確認するだけで済みます。

      社内の貴重なリソースを効率的に活用するために、絵コンテ制作工程からの外部発注も、ぜひご検討ください。

      株式会社サムシングファンでは、年間1300件以上の制作実績を活かし、丁寧な取材とヒアリングを経て、最適な動画構成を絵コンテにてご提案します。

      動画マーケティングのサポートも実施しているので、お気軽にお問い合わせください。

      売上を UP するための『動画 DX®』活用法

      この記事の監修者

      若林 農

      株式会社サムシングファン/大阪動画戦略部 マネージャー 1978年 京都生まれ。 関西大学・マスコミュニケーション学専攻。 卒業後、現在に至るまで映像業界で20年以上のキャリアを積み、 企画から演出、編集までをこなす。 また、ジャンルを問わず企業動画からコマーシャルまで幅広く対応出来る、 万能ディレクター。

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