働き方の変化に伴って、リスキリングが注目されています。
しかし「リスキリングで従業員に何を学んでもらえば良いかわからない」と悩んでいる方も多いでしょう。
そこで今回は、リスキリングで学ぶのにおすすめのスキルや、それに関連する資格を紹介します。
リスキリングのトレンドがわかるので、人材育成担当の方はぜひ参考にしてください。
目次
リスキリングとは
リスキリングとは、技術革新やビジネスの変革による働き方の変化に対応するために、新しい知識やスキルを習得することです。
今後はIT化やDX化が進むことで、新しいスキルが必要となったり、仕事の進め方が大幅に変わったりすることが予想されています。
しかし、それに対応するための新しい人材を獲得するには、大きなコストが必要です。
そのため、既存の従業員の能力を高めて、社会情勢に対応できるようにするリスキリングが注目を集めています。
なお、リスキリングのメリットや導入方法は、下記の記事で詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
関連記事:人材育成担当者必見!リスキリングの意味やメリット、導入方法を解説
リスキリングで学ぶのにおすすめのスキル
リスキリングで学ぶのにおすすめのスキルは以下の8つです。
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プログラミングなどのITスキル
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マーケティングスキル
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データ分析
-
コミュニケーションスキル
-
マネジメントスキル
-
英語(語学)
-
動画編集
-
Web制作
関連する資格と一緒に、それぞれのスキルがおすすめの理由を解説します。
プログラミングなどのITスキル
1つ目は、プログラミングなどのITスキルです。
理由は、IT化が急速に進んでいるため、ITに関する知識の習得が重要とされているからです。
中でも、プログラミングスキルは以下のメリットがあることから、特に重要といわれています。
- アプリ開発や新サービスの提供といった新事業の展開が期待できる
- 社内システムを改善できる
- システム構築・開発の内製化ができる
- 論理的思考が身に付く
<ITスキルに関する主な資格>
- AWS認定資格
- 基本情報技術者試験(FE)
- PHP技術者認定試験
- C言語プログラミング能力認定試験
- Python3エンジニア認定
マーケティングスキル
2つ目はマーケティングスキルです。
インターネットやスマートフォンの普及に伴い、近年ではデジタル分野のマーケティングの重要度が高まっています。
SNSやインターネットを利用するユーザーの心理や行動を学ぶことで、売上アップや分析能力の向上が期待できます。
<マーケティングスキルに関する主な資格>
- マーケティング検定
- Webアナリスト検定
- Internet Marketing Analyst(IMA)検定
- 中小企業診断士
- 経営学修士(MBA)
データ分析
3つ目はデータ分析のスキルです。
データ分析とは、収集したデータを整理・加工・分析するスキルです。
分析力が向上するので、ビッグデータの取り扱いや顧客ニーズに対応した商材の開発が期待できます。
また、数値に基づいた客観的な考え方も身につきます。
<データ分析に関する主な資格>
- データサイエンティスト検定
- Python3 エンジニア認定データ分析試験
- 統計検定
- BIツール Tableau認定資格
- AI人材検定 for business / Engineer
コミュニケーションスキル
4つ目は、コミュニケーションスキルです。
コミュニケーションスキルは、すべての分野において重要なスキルです。
普段の会話だけでなく、
- 良好な人間関係の構築
- 業務のスムーズな進行
- 営業
- プレゼン
など、さまざまな場面で活きてきます。
<コミュニケーションスキルに関する主な資格>
- コミュニケーション検定
- コミュニケーション能力認定講座
- セールススキル検定
マネジメントスキル
5つ目はマネジメントスキルです。
会社の将来を担う、マネジメント人材の育成を目指します。
マネジメントができる人材の確保は難しく、中途採用でも苦戦することが多いのが現状です。
そのため、若手・中堅社員を対象として、マネジメントスキルの向上を図る企業もあります。
<マネジメントスキルに関する主な資格>
- ビジネスマネージャー検定
- メンタルヘルス・マネジメント検定
- PMP(Project Management Professional)
- その他業務に関連する資格
英語(語学)
6つ目は英語をはじめとする語学です。
グローバル化の進展に伴い、英語の重要性が高まっています。
海外展開している企業や外国人と接する機会のある企業は、英語の学習を検討しても良いでしょう。
また、顧客が多い国の言語や、今後の事業展開を考えている国の言語を学ぶのもおすすめです。
<英語(語学)に関する主な資格>
- TOEIC
- TOEFL
- ケンブリッジ検定
動画編集
7つ目は動画編集スキルです。
YouTubeなどの動画プラットフォームの登場によって、動画に触れる機会が増えました。
公式アカウントを開設して、動画マーケティングを行う企業も増えています。
しかし、社内に動画編集者がおらず、動画制作を外注している企業が多いのも現状です。
そのため、リスキリングで動画編集を学び、内製化を目指すのもおすすめです。
特別な資格は特にないので、実践経験を積んで、スキル向上を目指しましょう。
主な学習方法としては、以下のものがあります。
- eラーニング
- 書籍
- Webサイト
- 動画(YouTubeなど)
Web制作
8つ目は、ホームページなどのWeb制作スキルです。
ホームページはWeb制作会社に外注する企業が多かったのですが、近年では内製化を考える企業が増えています。
理由は、新しい商材が登場した際に、LP(ランディングページ)を作ることが一般化しているからです。
Web制作スキルを内製化できると、コストやスケジュール面でのメリットが大きいですよ。
<Web制作スキルに関する主な資格>
- Webデザイン技能検定
- Webクリエイター能力認定試験
- Adobe認定エキスパート(ACE)
リスキリングを行う手段
では、紹介したスキルをリスキリングで習得するにはどうすれば良いのでしょうか?
リスキリングの主な手段として、以下の3つの方法を紹介します。
- 外部講師による社内研修
- オンライン講座
- 外部企業への出向
外部講師による社内研修
代表的な方法は、外部講師を招いて社内研修を行うことです。
通学時間や学ぶ時間の確保など、従業員の負担を軽減できるのが特徴です。
最近では、研修会場の様子をオンラインでも視聴できる「ハイブリッド型」の研修も増えています。
オンライン講座
企業や団体が提供しているオンライン講座も手段の1つです。
メリットは以下の通りです。
- プロの講師に教えてもらえる
- チャットなどで質問しやすい
- 時間や場所の制約を受けない
オンライン講座をはじめとするリスキリングのおすすめサービスは、以下の記事で紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
関連記事:2023年最新!リスキリングに役立つおすすめサービス10選
外部企業への出向
リスキリングの手法には、親交のある企業や業務提携先などに出向するという方法もあります。
出向は、実務経験を通して実践的な知識やスキルを学べる点がメリットです。
基本的なスキルや知識に加え、自社にないノウハウの習得も期待できます。
より実践的な学びを得たい場合は検討してみましょう。
リスキリングを行う前に準備しておきたいこと
リスキリングで成果を出すには、以下のような事前準備を行うことが重要です。
-
企業課題の把握
-
社内への周知と理解促進
-
支援策の準備
-
実施手段の決定
-
成果を可視化する工夫
-
アウトプットの機会の確保
それぞれについて解説します。
企業課題の把握
自社の課題を把握しておくと、
- リスキリングを行う目的
- リスキリングによって得て欲しいスキル
が明確になります。
その結果、企業課題の解決や、さらなるビジネスの発展につながりやすくなります。
社内への周知と理解促進
リスキリングは企業が主導するため、従業員の理解を得て進めないと効果が薄まります。
以下の情報を共有し、従業員がモチベーションを維持できるようにしましょう。
- リスキリングを行う目的・必要性
- 従業員にとってのメリット
- リスキリングと企業の将来ビジョンとの関係性
支援策の準備
リスキリングには講座の受講料や資格試験の受験料、交通費など、さまざまな費用がかかります。
従業員に負担させると、途端にモチベーションが下がってしまうでしょう。
そのため、リスキリングの費用は企業が負担するのがおすすめです。
国の支援もあるので、事前に確認してみてください。
関連記事:リスキリングに関する補助金を給付条件や申請方法まで詳しく紹介
実施手段の決定
どの手段でリスキリングを実施するか決めておきましょう。
リスキリングの手段には、先ほど紹介した
- 外部講師による社内研修
- オンライン講座
- 外部企業への出向
などがあります。
まずはやりやすい手段を選んで実行してみましょう。
成果を可視化する工夫
リスキリングで学んだ成果が実感できると、従業員のモチベーションアップにつながります。
そのため、成果を可視化する工夫をしましょう。
中でもおすすめなのが「資格取得」です。
学びの成果が可視化されるだけでなく、客観的に評価されることで、より意欲的になれるからです。
- 資格手当を付ける
- 認定証を授与する
- 名刺に資格名を記載する
などして、資格取得を促進するのも良いでしょう。
アウトプットの機会の確保
リスキリングで得たスキルを実践できる場を想定しておきましょう。
実践を繰り返すことで、スキルの定着を図るためです。
また、上司からのフィードバックの機会を設けておくと、改善点が明確になり、さらなるスキルの向上も期待できるでしょう。
まとめ:リスキリングで何を学ぶかは企業課題によってさまざま
リスキリングで学ぶのにおすすめのスキルについて紹介しました。
最後に、今回紹介したスキルをまとめておきますね。
-
プログラミングなどのITスキル
-
マーケティングスキル
-
データ分析
-
コミュニケーションスキル
-
マネジメントスキル
-
英語(語学)
-
動画編集
-
Web制作
何を学ぶかは、自社の課題と照らし合わせて考えてみてください。
自社の課題解決につながるリスキリングができれば、変化の激しい時代でも、柔軟なビジネスが展開できるでしょう。
なお、今回紹介したスキルの中で、動画編集や動画マーケティングに関するスキルは、実践を通して磨けるスキルです。
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