2020年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で「リスキリング革命」が発表されました。
日本でも、岸田首相が「リスキリングに5年で1兆円の支援を投じる」と表明しました。
今、リスキリングは人材育成の世界的なトレンドの1つです。
みなさんの中にも「自社でリスキリングに取り組みたい」と考えている方も多いでしょう。
でも「自社だけで取り組むのは難しい」と感じていませんか?
そこで今回は、リスキリングに役立つおすすめのサービスを10個紹介します。
カテゴリー別に紹介しているので、自社のニーズに合うサービスはないか、ぜひ探してみてください。
目次
リスキリングとは
リスキリングとは、技術革新やビジネスの変革による働き方の変化に対応するために、新しい知識やスキルを習得することです。
近年では、「DX化のための新しい知識・スキルの習得」を意味することが多くなっています。
また、DX化によって仕事の進め方が大幅に変わることに対応するためのスキル習得の意味合いもあります。
DX人材の不足は大きな課題です。
そのため、多くの企業がリスキリングに注目しています。
リスキリングが注目されている理由や実施することのメリットは、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
関連記事:人材育成担当者必見!リスキリングの意味やメリット、導入方法を解説
リスキリングサービスの種類
株式会社テックピットによると、企業・団体が提供している法人向けリスキリングサービスは、以下の4種類に分けられます。
- スキルの可視化
- 学習プログラム
- 学習の伴走
- スキルの実践
それぞれについて、詳しく解説します。
参考:PRTIMES
スキルの可視化
スキルの可視化とは、従業員がどのような知識やスキルを有しているか特定することです。
主に、以下のようなサービスが当てはまります。
- スキルディクショナリ:業務を遂行するために必要なスキルを明確化した辞書のようなツール
- アセスメントツール:スキルレベルの評価に使用できるツール
- タレントマネジメントツール:従業員のスキルや経験などの情報を活用するためのツール
- 認定資格:国や団体などが定める資格
学習プログラム
学習プログラムには、研修やオンライン講座などが含まれます。
具体的には以下の通りです。
- eラーニング
- 社内研修
- オンライン講座
- Boot Camp
学習の伴走
学習の伴走とは、受講者が学びを継続するために、さまざまな形でサポートするサービスです。
具体的なサービスは以下の通りです。
- LMS(Learning Management System):学習状況を分析して、学習効果の向上を目指すサービス
- コーチングサービス:リスキリングの動機づけを行うサービス
- メンターサービス:気軽に質問や相談ができるサービス
LMSは、日本語で「学習管理システム」と呼ばれます。
受講者の学習状況に基づいて適切なフォローやフィードバックをすることができ、効果的な学習につなげられます。
スキルの実践
リスキリングで学習した知識やスキルは、実践を繰り返すことで定着します。
そのため、スキルの実践をサポートするサービスも重要です。
具体的なサービスとしては、タレントマネジメントサービスが分類されています。
おすすめのリスキリングサービス10選
それでは、おすすめのリスキリングサービスを種類別に10個紹介します。
スキルの可視化①ITパスポート試験
出典:ITパスポート試験
「ITパスポート試験」は、ITに関する基礎的知識を証明する、経済産業省認定の国家資格です。
エンジニアだけでなく、事務職や営業職など、幅広い職種の方が受験しています。
学生で受験する方もおり、受験者数は年間約20万人に上ります。
基礎的な知識を証明するための資格なので、「ITスキルを高めるためのはじめの1歩」と捉えるといいでしょう。
スキルの可視化②Techpit for Enterprise
「Techpit for Enterprise」は
- 育成プランの計画
- 学習プランの選定
- 学習サポート
などをオールインワンで支援するサービスです。
実践力を鍛えるために、課題の抽出やフィードバック、質問対応までサポートしてくれます。
従業員1人ひとりに合わせたリスキリングを実施したい場合におすすめです。
学習プログラム①Aidemy
出典:Aidemy
「Aidemy」は、AIスキルの習得におすすめの学習プログラムです。
学べる内容は以下の通りです。
- プログラミング
- データ分析
- E資格(AIに関する資格)
無料プランもあるので、法人だけでなく、個人でも利用しやすいのも特徴。
AI人材を育てたい方は検討してみてください。
学習プログラム②Udemy business
「Udemy business」は、企業研修向けに厳選された約5,000の講座が選び放題の法人向け研修サービスです。
コースの一部のみを抽出して受講できるなど、アレンジしやすい点が魅力。
さらに、以下の機能も搭載されています。
- 学習進捗管理:受講状況をチェックできる
- データ抽出:学習データを自由に抽出して分析ができる
- 社内講座作成・登録:オリジナル講座を登録できる
日本では1,000社以上が利用しており、中でも大企業での実績が豊富です。
実績と質の高さを重視する方におすすめです。
学習プログラム③Schoo
出典:Schoo
「Schoo」は、企業、個人にかかわらず、誰もが利用できる動画学習サービスです。
特徴は以下の通りです。
- プロの講師から実践的なスキルを学べる
- テンプレートを使えば簡単に研修カリキュラムを作成できる
- 7,000本以上の豊富な授業から、従業員1人ひとりに合った研修を選べる
- 自己啓発学習によって主体的に学ぶ社員を育成できる
DXに関する講座も263個あります。
さらに、個人と法人を合わせた会員数は、2019年末の43万人から、2022年1月には83万人と倍増。
最近では自治体との提携も進めており、新人研修で活用する自治体も増えています。
学習の伴走①KnowledgeC@fe
「KnowledgeC@fe」は、富士通株式会社が提供する人材育成プラットフォームです。
特徴は、LMSシステムを活用して研修の効果測定ができること。
実装されている研修プログラムはもちろん、自社の研修やeラーニングコンテンツでも利用できます。
リスキリングの効果を高めたい方はぜひ検討してみましょう。
学習の伴走②Cloud Campus
出典:Cloud Campus
「Cloud Campus」は、クラウド型eラーニングサービスです。
特徴は以下の3点です。
- ユーザー登録数無制限・月額固定
- 誰でも簡単にコンテンツ制作が可能
- 高いセキュリティ基準
さらに、受講者の理解度を図るテストやアンケートも実施できます。
インターフェースもわかりやすいので、操作性を重視する方にもおすすめです。
スキルの実践①kaonavi
出典:kaonavi
「kaonavi」は、顔写真で人材情報がわかる人材管理ツールです。
目標設定や成果、評価など、業務の状況を可視化できるのが特徴。
人事評価における管理作業を大幅に削減できます。
リスキリングでは、学んだ内容を実践する際の進捗管理で活躍します。
また、評価結果を相対的にチェックできるのもポイント。
評価者によるばらつきや基準との乖離がわかるなど、評価の透明性も担保されています。
スキルの実践②タレントパレット
出典:タレントパレット
「タレントパレット」は、人材情報を一元化し、管理・分析できるサービスです。
機能が豊富で
- 人事評価
- 人材育成
- 最適配置
- 離職防止
- 採用強化
など、さまざまな場面で活躍します。
また、従業員のスキル情報を登録して、スキルアップを時系列で可視化することも可能。
1人ひとりに合わせたプログラムを検討する際に非常に役立つでしょう。
日本リスキリングコンソーシアム
「日本リスキリングコンソーシアム」は、株式会社ネオジャパンが運営するサービスです。
さまざまな企業がプログラムを提供しているため、幅広い講座を受けられるのが特徴。
同じような目的や年代・エリアの受講ユーザーのデータを活用したレコメンド機能もあるので、自分が受けるべきプログラムを簡単に探すこともできます。
個人向けのサービスですが、会員登録は無料なので、意欲のある従業員に向けのリスキリングとして活用するといいでしょう。
リスキリングサービスの選び方
リスキリングサービスを選ぶときのポイントは、次の3点です。
- 自社のニーズを明確にする
- 従業員のレベルを把握する
- 予算に見合うか確認する
それぞれについて解説します。
自社のニーズを明確にする
リスキリングは、人材を育てて自社の課題を解決するために行います。
そのため、まずは自社の課題を明らかにし、課題解決に必要と思われるサービスを検討しましょう。
従業員のレベルを把握する
「学習プログラム」を活用する場合は、従業員のレベルを把握することも重要です。
研修は、理想と現状の差を埋めるための手段です。
現在のレベルに対して難しすぎても、簡単すぎても、効果は見込めません。
事前課題やチェックシートなどで、事前に従業員の知識やスキルを確認しておきましょう。
「スキルの可視化」のサービスを利用して、1人ひとりのスキルレベルを明確化しておく方法もおすすめです。
予算に見合うか確認する
人材育成は、企業にとって将来への大きな投資です。
そのため、ある程度の費用がかかります。
あらかじめ予算を決めて、その予算に見合う内容のサービスを選びましょう。
「多額の費用がかかったのに効果が薄かった」という結果では、リスキリングを実施した意味がありませんからね。
複数社に見積もりをとる、サービス内容について詳しく聞くなど、丁寧な事前準備を行いましょう。
まとめ:自社に合ったサービスを選んでリスキリングに取り組もう
主なリスキリングサービスについて紹介しました。
最後に、リスキリングサービスの種類をまとめておきますね。
- スキルの可視化
- 学習プログラム
- 学習の伴走
- スキルの実践
リスキリングサービスには、eラーニングなどの学習プログラム以外にも、さまざまなサービスがあります。
ぜひ自社のニーズに合ったサービスを選んで、リスキリングに取り組んでください。
リスキリングによる人材育成に成功すれば、自社が抱える課題の解決につながり、さらなるビジネスの発展が見込めるでしょう。
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