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国内外のリスキリング事例15選!4つの形式や特徴についても解説

国内外のリスキリング事例15選!4つの形式や特徴についても解説

リスキリングはさまざまな企業から注目されていますが、具体的にどのようなことをすればよいのかわからない方もいるかもしれません。

かといって何もせずにいると、時代の流れに取り残されてしまう恐れがあります。

そこで今回は、国内外のリスキリング事例を紹介します。

まだリスキリングの具体的なイメージがつかめていない方におすすめです。

事例を参考にして、自社に合ったリスキリングの全体像をつかみましょう。

リスキリングとは?


そもそもリスキリングとは、技術革新やビジネスの変革に対応するために、新しい知識やスキルを習得することを指します。

国もリスキリングに対して注目しており、現在ではさまざま企業で取り組まれています。

リスキリングについては下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ読んでみてください。

人材育成担当者必見!リスキリングの意味やメリット、導入方法を解説

リスキリングには4つの形式がある


リスキリングの形式として、以下の4つが挙げられます。

  • オンライン研修
  • eラーニング
  • 企業内大学・社内大学
  • ワークショップ

それぞれどのようなものなのか、1つずつ紹介します。

オンライン研修

オンライン研修は、その名の通りオンラインで研修を行う形式です。

新型コロナウイルスの流行によって研修もオンライン化されるようになり、新入社員向けの研修やチームビルディング研修、幹部研修などの研修がオンラインで開催されるようになりました。

現在では、オンライン研修向けのサービスを展開する会社も登場しており、自社に講師がいなくても社員の教育ができるようになっています

オンライン研修なら、テレワークを導入している企業でも始めやすいですね。

eラーニング

eラーニングは情報技術を用いて行う学習のことであり、PCやタブレット、スマートフォンなどを使って学びます。

簡単な流れとしては、10〜60分ほどの研修動画を視聴して各自で勉強し、その後にWeb上でテストを受けます。

自分の好きなペースで学べるのが魅力であり、eラーニングを提供する企業向けのサービスも数多くあります。

企業内大学・社内大学

社員に向けた学びの場として、企業内大学や社内大学を設けるケースもあります。

企業内大学・社内大学に関しては、オンラインで開催されるケースもあれば、リアルで行われるケースもあります

なお、大学という名前がついていますが、法令で規定されている教育施設ではありません。

ワークショップ

ワークショップとは、参加者が主体となる体験型講座のことです。

受講生は能動的に対応することになるため、コミュニケーション力を高めたりモチベーションを向上させたりできるでしょう。

リスキリングの国内事例10選


リスキリングの事例は数多くあります。

そこでここでは、主な国内事例について11個ピックアップして紹介します。

どのようなことをすればよいのか悩んでいる方は、ぜひ以下の事例をチェックしてみてください。

富士通株式会社

富士通株式会社では、DX(デジタルトランスフォーメーション)人材を育成する目的でリスキリングを始めました。

具体的にはビジネスプロデューサーへの変革や適所適材の実現に向けた人材の最適配置、期間を限定したセルフ・プロデュース支援制度の拡充などが挙げられます。

約8万人の社員を対象としており、サービスの強化や内部システムの強化も行っています。

また、社外の企業のDX推進を目指してRidgelinez株式会社というDX専門の子会社を設立しました。

株式会社日立製作所

株式会社日立製作所はデジタルスキルを持つ人材の強化を目的に、グループの日立アカデミーと連携して会社独自のプログラムを開発しました。

全従業員を対象にDX研修を行っており、2019年現在において100コースほどのデジタル関連研修コースを用意しています。

また、DX基礎教育プログラムの提供も行い、デジタルリテラシーの底上げを目指しています。

JFEスチール株式会社

JFEスチール株式会社では、2024年度末までに社内で600人のデータサイエンティストを育成するためにリスキリングを導入しました。

従業員のレベルに合わせて4階層に分かれており、それぞれにリスキリングが実施されています。

例えば一番下の階層では、eラーニングを用いてリテラシー教育を行っています。

株式会社クレディセゾン

株式会社クレディセゾンでは社内システム構築のインハウス化を目指して、IT人材の補強を行うために2020年8月に非IT人材のリスキリング計画を発表しました。

具体的にはプログラミングのスキルを習得する制度を立ち上げたり、DX戦略を策定したりすることなどが挙げられます。

また、デジタル人材をコアデジタル人材とビジネスデジタル人材、そしてデジタルIT人材の3階層に分けた研修制度を拡充する方針です。

株式会社ベネッセホールディングス

株式会社ベネッセホールディングスの場合、通信教育で培ったスキルやノウハウを活かしてリスキリングを実施しています。

2021年にベネッセDXリテラシーチェックという、従業員全体のDXリテラシー向上を目指すための研修制度を導入しました。

また、リスキリングサービスも提供しており、社内だけでなく学び続ける多くの大人を支援しています。

トラスコ中山株式会社

トラスコ中山株式会社は、デジタル人材を育成するために先進的な取り組みをしている会社です。

その1つがリスキリングであり、DXに精通した社員をDXオフィサーに任命したり、ジョブローテーションとしてデジタル戦略本部と他部署を相互に異動させたりといったことを行っています。

その他、デジタル技術を活用した新規ビジネスの創出を行うための研修も実施しています。

キヤノン株式会社

キヤノン株式会社は2018年に自社の研修施設を開設し、そこでさまざまな部署の社員を対象にしてリスキリングを推進しています。

研修型キャリアマッチング制度では、社員に3〜6ヶ月の研修を行い、研修後に新しい部署へ社内転職します。

研修型キャリアマッチング制度は社員を適材適所に配置できるため、業務の効率化や生産性の向上につなげられます。

SOMPOホールディングス株式会社

SOMPOホールディングス株式会社でも、DX人材育成のためのリスキリングを推進しています。

DX人材へ育成するために取り組んでおり、対象は全従業員です。

SOMPOホールディングス株式会社の場合は、DX人材を3つに分類した教育を想定しており、非デジタル人材をリスキリングによってデジタル人材へ変換することを目指しています。

株式会社NTTドコモ

株式会社NTTドコモは、外部のリスキリングサービスを使わず、独自のリスキリング施策を実施しています。

企業内大学のドコモアカデミーでは、社員がリスキリングに積極的になれる場を提供しています。

ドコモアカデミーでは社会に新たな価値を提供できる人材の育成を目指して、スキルだけではなくマインドの育成も行っているのが特徴です。

株式会社LIFULL
株式会社LIFULLでも、株式会社NTTドコモと同じく企業内大学を設けました。

必須プログラムと選択プログラム、選抜プログラムの3つが用意されており、学び直しができる場として10年以上の歴史を持っています。

例えば必須プログラムでは、マネージャー研修やクリティカルシンキングなどを学べます。

ダイキン工業株式会社

ダイキン工業株式会社もDX人材の不足解消を目指して、企業内大学を設立しました。

ダイキン情報技術大学というものであり、AIスキルやデータスキルの高い人材の育成を目指しています。

毎年100名ほどが受講しており、1からDXを学べます。

株式会社陣屋

株式会社陣屋は、顧客満足度の向上を目指して、全従業員がIoTの活用による業務効率化を推進しています。

全従業員がデジタルツールを使いこなせるように、デジタル操作ミスを許容したり実践的な学習を徹底したりといった取り組みを行いました。

その結果、サービスの質が向上してリピーター客が増加しました。

リスキリングの海外事例5選


リスキリングは国内だけではなく、海外でも取り組まれています。

主な事例として3つピックアップして紹介します。

AT&T

アメリカのリスキリング先駆者として知られるAT&Tは、従業員10万人に対して10億ドルを投下してリスキリングに取り組んでいます

具体的には、従業員のキャリア開発支援ツールを導入したり、学習プラットフォームを提供したりなどです。

また、スキルアップに対しての報酬の体系や環境の整備も行っています。

Walmart

Walmartは、リスキリングにVR(バーチャル・リアリティ)を用いている珍しい企業です。

VRは仮想現実の世界の中でさまざまなことができる技術であり、WalmartではVRを活用して実践的なスキルを身につけられるような取り組みを行っています。

例えば、大規模セールや自然災害などのトラブルに対応できるようなスキルの習得もVRが用いられています。

Amazon

Amazonは、2019年に7億ドルを投じて従業員10万人に対してリスキリングすることを発表しました。

企業の従業員リスキリング事業としては最大規模の取り組みであり、デジタルスキルの全体的な底上げを目指しています。

具体的なプログラムとしては、非デジタル人材をデジタル人材が必要な技術職に移行させる取り組みといったことが挙げられます。

リスキリングでDXを推進している企業が多い


さまざまな事例を見ていきましたが、多くの企業がリスキリングでDXを推進しています。

その背景には、デジタル化の加速によって消費行動が変化していることやリモートワークが普及したこと、IT人材が不足していることなどが挙げられます。

「DX人材を雇えば良いのでは?」と思う方もいるかも知れませんが、まだDX人材はそこまで多くなく、採用コストもかかってしまうため、多くの企業では社内で教育してDX人材を育てようとしているのです。

まとめ:事例を踏まえた上でリスキリングを導入しよう!


今回は、リスキリングの基本情報や事例などを紹介しました。

リスキリングはさまざまな企業が導入しており、それぞれ事例が異なります。

だからこそ、事例を踏まえた上でリスキリングの内容を考えてみると良いでしょう

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この記事の監修者

山口 貴久

株式会社サムシングファン/執行役員 COO 1981年兵庫県生まれ 映像系専門学校卒業後、映像制作全般に携わる。撮影技術、制作、ディレクションなどで活躍しながら自主映画を制作。脚本を担当した映画がPFF:ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞・日活賞W受賞、IFFR:ロッテルダム国際映画祭に招待。

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