職場の雰囲気や社員の様子など、会社のリアルな雰囲気を伝えられる採用動画。
制作コストはかかるものの、それ以上に多くのメリットがあります。
この記事では、採用動画のメリット・デメリットと、メリットを活かすためのポイントについて解説します。
「採用動画のメリットが知りたい」「コストに見合うメリットがあるか知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
採用動画とは
採用動画とは、採用活動において企業の理解を深めることを目的とし、企業の情報や魅力をまとめた動画のことです。
具体的には、以下の内容を扱います。
- 職種紹介
- 職場紹介
- 社員インタビュー
- 代表挨拶
- 企業紹介
従来の採用活動では、パンフレットなどのテキスト媒体で企業の魅力を伝える手法が中心でした。
しかし、テキストだけでは社内の雰囲気などが伝わりにくく、ミスマッチが多発する傾向にありました。
そこで注目されるようになったのが採用動画です。
「動画はテキストの5,000倍もの情報を伝えられる」といわれるように、動画は情報伝達力が非常に高いのが特徴。
そのため、企業の情報が求職者に伝わりやすく、ミスマッチの防止やイメージアップが期待されています。
採用動画のメリット
採用動画のメリットは以下の5点です。
- 言葉では伝えにくい情報を伝えやすい
- ミスマッチを減らせる
- さまざまな媒体に設置できる
- 採用プロセスを効率化できる
- イメージアップにつながる
それぞれについて、詳しく解説します。
メリット①言葉では伝えにくい情報を伝えやすい
1つ目のメリットは、会社の雰囲気や社員の人柄など、言葉では伝えにくい情報を伝えやすいことです。
例えば「アットホームな職場」と文章で書かれているだけでは、どんな雰囲気なのかわかりません。
しかし、実際に社員同士が仲良く交流する様子を動画にすれば、一目で社内の雰囲気が伝わります。
実際、求職者は仕事内容や給料だけでなく、会社の雰囲気や職場環境も、仕事を選ぶ際の材料にしています。
そのため、言葉では伝わりにくい内容を動画で示すことで、好印象を持ってもうことが可能です。
メリット②ミスマッチを減らせる
2つ目のメリットは、ミスマッチを減らし、早期離職を防げることです。
採用動画で職場の様子や仕事風景を配信することで、求職者は「働くイメージ」を持ちやすくなります。
その結果、入社後に「イメージと違う」と、ミスマッチを感じることが減少します。
ポイントは、求職者が知りたい情報を正しく伝えることです。
株式会社プルークスの調査によると、就活生が「印象に残りやすい」と回答したコンテンツは以下のとおりです。
- 社員インタビュー
- 会社紹介
- 事業内容説明
求職者のニーズに合わせて、魅力ある情報を正しく発信すれば、ミスマッチ防止につながるでしょう。
出典:新卒採用動画・就活PR動画の効果とは?就活生アンケート調査(株式会社PROOX)
メリット③さまざまな媒体に設置できる
3つ目のメリットは、以下のようなさまざまな媒体に設置できることです。
- ホームページ
- SNS
- YouTube
今までは、就職イベントなどに出向かなければ、企業は情報発信ができませんでした。
しかし現在は、ネット上に動画をアップロードしておけば、場所を問わず多くの求職者に見てもらえます。
特にSNSで拡散されれば、広告費をかけずに大きな効果を得られます。
このように、伝える場所を選ばないのが採用動画のメリットです。
さまざまな媒体を上手く組み合わせて、多くの求職者の目に触れるようにして、効果を高めていきましょう。
メリット④採用プロセスを効率化できる
4つ目のメリットは、採用プロセスを効率化できることです。
1度作成した動画はイベントなどで繰り返し活用できるうえに、以下の作業の削減につながります。
- パンフレット作成
- 説明会の資料準備
- 就活生1人ひとりとのコミュニケーション
また、遠方で開催する説明会を動画配信にすることで、移動費などのコストカットが可能です。
さらに、求職者のニーズに合った情報と自社の魅力を的確に発信できれば、コストカットと共に優秀な人材の獲得も期待できます。
メリット⑤イメージアップにつながる
5つ目のメリットは、イメージアップにつながることです。
採用動画は企業の魅力をまとめているため、イメージアップを期待できます。
競合他社との差別化を意識して独自性を盛り込むと、求職者の記憶にも残りやすくなるので、より自社の魅力を知ってもらえるでしょう。
採用動画のデメリット
採用動画には多くのメリットがある一方で、以下のデメリットもあります。
- 制作コストがかかる
- 内容やクオリティによっては逆効果になる
- ピンポイントな検索には向かない
それぞれについて、詳しく解説します。
デメリット①制作コストがかかる
採用動画の制作を外注すると、制作コストが高額になります。
撮影や編集にかかる費用だけでなく、機材も高額なものを使用するからです。
また、役者に出演依頼すると、さらに費用がかかります。
実際のところ、採用動画の制作にかかる金額は50万円〜200万円とさまざまです。
金額に幅があるのは、動画の長さによって制作コストが異なるからです。
また、撮影方法や演出などにこだわればこだわるほど、金額は高くなります。
そのため、費用を押さえたければ、30秒程度のシンプルな動画を作るのがおすすめです。
なお、動画制作の費用相場が知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:【一覧・実例あり】動画制作費の相場とは?選び方や安く抑える方法
デメリット②内容やクオリティによっては逆効果になる
動画のクオリティが低いと「この会社は大丈夫かな」と、求職者に不信感を与えてしまいます。
自社に動画制作のノウハウがない場合、1から動画制作を行うと、外注以上にコストがかかります。
そのため、動画制作に自信がないなら、プロに依頼するのがおすすめです。
また、内容が求職者のニーズに合っていないと、関心を持ってもらえません。
「誰に見てほしいのか」「何を伝えたいのか」を明確にしましょう。
デメリット③ピンポイントな検索には向かない
テキスト情報は、「ctrl+F」で検索すると、知りたい情報を即座に入手できます。
しかし、動画ではピンポイントな検索はできません。
対策としては「タイトルの付け方を工夫する」「メッセージを絞る」などが挙げられます。
採用動画の事例
ここで、実際の採用動画の事例を3つ紹介します。
どの動画もしっかり作り込まれているので、ぜひご覧ください。
事例①株式会社ルートゼロ
インタビュー動画の事例です。
動画だと職場の様子や社員の表情が伝わるため、雰囲気や人柄がよく伝わります。
たくさんの情報を伝えられる動画の特性を生かした動画となっていますね。
事例②LINE Fukuoka株式会社
職場紹介動画の事例です。
同社で働くメリットや福利厚生に関する説明に社員の解説が加わるため、働くイメージを持ちやすい内容になっています。
事例③株式会社博報堂DYホールディングス
ユニークな採用動画の事例です。
ドッキリ企画により、求職者の「建前ではなく本音を知りたい」というニーズを実現しています。
メリットを活かすための制作ポイント
せっかく採用動画を作るなら、そのメリットを最大限に発揮させたいですよね。
以下のポイントを抑えると、採用動画のメリットを存分に発揮できます。
- コンセプトを決める
- ターゲットを明確にする
- 求職者視点を意識する
- 理想だけでなく現実も見せる
それぞれについて、詳しく解説します。
ポイント①コンセプトを決める
まずは、動画の軸となるコンセプトを決めましょう。
コンセプトを決めると方針が明確となるので、動画制作の各工程や関係者間で方向性がブレることが少なくなります。
その結果、一貫性があり、訴求力の高い動画に仕上がります。
ポイント②ターゲットを明確にする
コンセプトの次は、ターゲットとなる求職者を明確にします。
理由は、ターゲットによって訴求する方法が変わってくるからです。
例えば、新卒向けの動画と中途採用向けの動画では、訴える内容がまったく異なります。
新卒向けだと、仕事の魅力や職場の雰囲気、最近入社した社員へのインタビューなどが候補になるでしょう。
「誰に向けての動画なのか」を考えて、そのターゲットのニーズを満たせるようにしてください。
ポイント③求職者視点を意識する
採用動画を作る際、どうしても企業がアピールしたい内容を全面に出しがちです。
しかし、それでは求職者の心はつかめません。
「求職者は何を知りたいか」という意識を持ち、ニーズを満たせる内容に仕上げるのが重要です。
例えば、求職者が気になる項目には以下のようなものがあります。
- 事業内容
- 1日の流れ
- 働く社員のリアルな声
- 職場の雰囲気
- 福利厚生
求職者のニーズは、さまざまな調査アンケートを参考にすると良いでしょう。
商品やサービスの販売と同様に、マーケティング視点を意識してください。
ポイント④理想だけでなく現実も見せる
理想像だけでなく、自社の現状もしっかりと見せておきましょう。
リアルな姿を見せないと、「イメージと違った」というミスマッチが発生し、早期離職につながる可能性があります。
一方で、現実をしっかり見せておくと、「この企業は信頼できる」と、信頼を得られることがあります。
良いこともあるけど悪いこともある、けれど、総合的に見ると魅力が高い。
そう思ってもらえるような採用動画になるよう、心がけてください。
採用動画を制作する方法
ここまで採用動画のメリット・デメリットについて解説しました。
採用動画の魅力がわかった一方で、「自社でクオリティの高い採用動画を作れるかわからない」と、不安を抱えている方も多いでしょう。
そんなときは、動画制作のプロに外注するのがおすすめです。
ここからは、外注先であるフリーランス・動画制作会社のそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。
フリーランスに依頼する
フリーランスの動画クリエイターに依頼するメリットは、動画制作会社に比べてコストを抑えられることです。
そのため、スキルのあるフリーランスに依頼できれば、コストパフォーマンスが高くなります。
一方で、個人差が大きく、クオリティに差が出やすい点がデメリットです。
また、突然連絡が取れなくなるリスクもあり、信頼性に欠ける部分もあります。
そのため、「ポートフォリオや実績を入念にチェックする」「細かなコミュニケーションを通して信頼関係を築く」といった心がけが重要です。
動画制作会社に依頼する
動画制作会社に依頼するメリットは、マーケティングを意識した動画制作が可能なことです。
採用動画は多くの求職者に見てもらい、自社の求人に応募してもらうための”ツール”です。
ただ作れば良いというものではありません。
動画制作会社は、持ち前のマーケティングノウハウを活かして、多くの人に見てもらうための戦略を実施してくれます。
もちろん、動画のクオリティも担保されています。
フリーランスに比べると費用は割高になりますが、信頼性やマーケティングを重視するなら動画制作会社がおすすめです。
関連記事
【撮影前から完成まで】押さえておきたい動画制作の流れと依頼時の注意点
【2023年最新】動画マーケティングに強いおすすめの大手会社10選
まとめ:メリットを発揮できる採用動画を制作しよう
採用動画のメリット・デメリットや、メリットを活かすポイントを紹介しました。
最後に、採用動画のメリットをまとめておきますね。
- 言葉では伝えにくい情報を伝えやすい
- ミスマッチを減らせる
- さまざまな媒体に設置できる
- 採用プロセスを効率化できる
- イメージアップにつながる
採用動画は、効果的に活用すれば採用活動において強力な武器になります。
ぜひ、自社の魅力を存分にアピールできる採用動画を作って、競合他社をリードしてくださいね。
なお、弊社サムシングファンでは、採用動画の実態を調査した資料を公開しています。
採用動画を活用した企業への実態調査に加え、採用動画を制作するための方法もまとめています。
下記のバナーよりダウンロードできるので、ぜひご活用ください。