大切な子どもの発表会や、家族の晴れ舞台。
たった1度しか見られない貴重な瞬間は、しっかりビデオ撮影して記録に残しておきたいですよね。
この記事では、発表会のビデオ撮影を成功させるコツときれいな映像の残し方を、動画制作会社の視点から解説します。
「最低限必要な機材は?」
「撮影当日に気を付けたいポイントは?」
そんな疑問にお答えするので、発表会撮影で失敗したくない方はぜひ最後までご覧ください!
目次
発表会ビデオ撮影のために揃えておきたい機材とは
撮影のコツを伝授する前に、まずは「発表会撮影に向けてこれだけは揃えておきたい!」という機材をご紹介します。
動画撮影に使う機材は種類が豊富で価格もピンキリなので、初心者の方は何から揃えたらいいのか悩んでしまうのではないでしょうか。
初心者が発表会撮影のために最低限揃えておきたい機材は、以下の2つです。
- ビデオカメラ
- 三脚
1つずつ解説していきます。
必要機材①ビデオカメラ
発表会撮影を成功させるために、専用のビデオカメラは欠かせません。
最近はスマホのカメラでもある程度きれいな映像を撮影できますが、やはり画質が良くて機能も充実しているビデオカメラが一番です。
ビデオカメラの中でも特におすすめなのが、片手で持って簡単に撮影できる「ハンディタイプ」のもの。
撮影機能としては、下記3つが揃っていると安心です。
- 手ブレ補正
- 機能ズーム機能
- 明るさ調整機能
「手ブレ補正機能」は、その名の通り手ブレによる画面の揺れを軽減してくれる機能です。
長時間手持ちで撮影したり不安定な姿勢で撮影したりすると手ブレによる映像の乱れが起こりやすくなるため、手ブレ補正機能が必須となります。
遠く離れた被写体を撮影したい場合は、「ズーム機能」も重視しましょう。
一般的なビデオカメラには、「光学ズーム」と「デジタルズーム」という2種類のズーム形式があります。
「光学ズーム」は、大きいレンズが必要な代わりに画質を保ったままズームが可能です。「デジタルズーム」は光学ズームよりも画質は劣るものの、カメラやレンズがコンパクトで済みます。
どちらのズーム方式がいいかは、カメラの使用シーンや撮影目的によって変わります。
光学ズームとデジタルズームを組み合わせて両方のメリットを取り入れているカメラもあるので、チェックしてみてくださいね。
「明るさ調整機能」とは、映像の明るさや色のバランスなどを調節できる機能です。
客席が暗い会場での撮影や炎天下での運動会撮影など、撮影場所が極端に暗すぎる(または明るすぎる)場合は、きれいな映像を撮るために映像の明るさ調整が必要となります。
初心者向けの家庭用ビデオカメラは、はじめから映像の明るさを自動で調整するように設定されていることがほとんどです。
カメラによっては手動設定に対応していない場合もあるので、手動で明るさを調整したい方は購入前によく確認しましょう。
以下の記事では、撮影シーン別におすすめのカメラを解説しています。カメラの種類や選び方のポイントなどもご紹介しているので、機材選びでお困りの方はぜひ参考にしてください。
必要機材②三脚
発表会撮影にもう1つ欠かせない機材が三脚です。
手ブレの心配なく滑らかにカメラを動かせる三脚は、長時間の撮影時や固定アングルでの撮影などに大変便利です。
さらに、カメラを三脚にセッティングしておけば無人でも撮影できるので、複数アングルから撮影したい時にも役立ちます。
安価な三脚は安定性が悪く、転倒する危険もあるため、購入する際はある程度重量があって安定性の高いものを選ぶようにしましょう。
ただし、発表会の会場によっては三脚の使用がNGなケースも多々あります。
そのような場合はカバンなどの上にカメラを設置して三脚代わりにするか、膝の上に立てられるようなミニ三脚の使用なども検討してみてください。
発表会のビデオ撮影を成功させるための事前準備
発表会撮影は、本番だけではなく事前の準備が成功のカギを握っています。
ここでは、発表会のビデオ撮影を成功させるための事前準備のポイントを4つお伝えします。
場所取りが成功のカギ
発表会撮影成功の最大のポイント、それは撮影の「場所取り」です。
いくら良い機材を揃えたとしても、撮影場所が悪いとイメージ通りの映像は絶対に撮影できません。
逆に言うと、撮影場所さえきちんと確保できれば、撮影技術やカメラの良し悪しはそれほど重要では無いのです。
- 被写体全体が画角に収まる場所であること
- 被写体の表情をしっかり撮影できる場所であること
場所取りのポイントはこの2つです。
ステージまでの距離が近すぎるとステージ全体を撮影できない可能性があるので、近すぎず遠すぎずベストな位置を探しましょう。
表情までしっかり撮りたいのなら、横や斜めではなく正面からのアングルで撮れる位置がおすすめです。
出演者が何人もいるような発表会なら、「撮りたい人物が何列目のどこにいるのか」「どこから入場してどこへ退場するのか」などを事前に把握してから撮影場所を選ぶようにしてください。
構成を事前に考えておく
発表会撮影を成功させるためには、映像の構成を事前に考えておくことも重要です。
「映像の構成」というと難しそうな印象を受けますが、「この場面はズームで表情まで映そう」「ラストは全体像を映そう」というように、どういう手順で撮影するのかを軽く考えておくだけで大丈夫です。
例えばダンスの発表会であれば、「このフォーメーションの時は全体を映すときれい」「この振り付けはアップで映したい」など、1つの演目の中でも魅せたいポイントがいくつもありますよね。
出演者が家族や友人であれば事前に発表会の見せ場を教えてもらい、撮影の手順やカメラワークをイメージしておきましょう。
事前知識が何も無いまま撮影に臨んでしまうと、撮影中に被写体を見失って焦ったり、ズームすべき所で全体を映してしまったりして後悔することになりかねません。
事前に構成を決めておくと当日は構成に従って撮影するだけで良いので、心に余裕を持って撮影に集中できます。
会場の明るさに合わせたカメラ設定
事前準備でもう1つ大切なのが、カメラの設定を調整しておくことです。
会場が暗すぎる、または明るすぎるために映像がきれいに映らない時は、カメラ側の設定を変えることで対応できます。
映像の明るさの調整は、主にカメラのアイリス(F値)とゲイン(ISO感度)を調整して行います。
アイリスは、レンズに取り込む光の量を調節できる部分です。
アイリスを調整してF値(レンズの明るさを示す単位)を低くすると映像が明るくなり、F値を高くすると映像が暗くなります。
ゲインも動画撮影時に明るさの調整を担う機能のひとつで、光の電気信号を増幅して画面を明るくしてくれます。暗いところを撮影する際に便利です。
ただし、ゲインは上げるほど画面ノイズが増えますので、上げすぎにはご注意ください。
カメラによって精度は変わりますが、手動設定に自信がない方は明るさを自動調節する設定にしておくのもおすすめです。
ホワイトバランスの設定
「ホワイトバランス」は、映像の色味を調整できる機能です。
映像を白っぽくクールに映したり、オレンジの色味を被せて温かみのある映像にしたりできます。
一般的なビデオカメラなら、「自然光」「晴天」「蛍光灯」などよくある光源別にホワイトバランスが選べるようになっています。
ホワイトバランスを「オート」(自動設定)にしておくとどんな場所でもそれなりに撮影できるため、撮影初心者の方はオート設定にしておき、思ったような色味に映らない時だけ他の設定を試してみると良いでしょう。
アイリス・シャッタースピード・ホワイトバランスは、調整することで映像の印象まで変わってしまうため、基本的に撮影中に大きく変更することはできません。
こういったカメラの設定は、撮りたい演目の1つ前の演目中に終わらせておくのが理想的です。
撮影本番はカメラワークだけに集中できるよう、目的の演目が始まる前にカメラの設定を終えておくようにしましょう。
発表会のビデオ撮影を成功させる4つのコツ
発表会のビデオ撮影に向けた事前準備のポイントをご紹介しましたが、ここからは撮影本番で意識したいビデオ撮影成功のコツをご紹介します。
素敵な思い出映像を残すためのポイントを解説するので、撮影前にしっかり頭に入れておきましょう!
コツ①1カット5秒以上、カメラはゆっくり滑らかに動かす
まずは撮影の基本、カメラの動かし方についてです。
発表会をビデオ撮影する際のカメラの動かし方は、「1カット5秒以上でゆっくり動かす」が基本。
「1カット5秒以上」というのは「1つの画角で5秒以上は撮影する」という意味です。
例えば1回の撮影の中で「あれも撮りたい、これも撮りたい」と絶えずカメラを動かしてしまうと、2〜3秒ごとに画角が変わる落ち着きのない映像になってしまいます。
「1つの画角につき5秒以上」と決めてゆったりとしたカメラワークで撮影した方が、より発表会の様子が伝わる落ち着いた映像になります。
また、カメラをゆっくり滑らかに動かすのも撮影のポイントです。
画角を変えたい時やズームしたい時などに急いでカメラを動かすと、映像がブレて初心者感が出てしまいます。
- 画角の移動中はカメラをゆっくり動かす
- 一度画角を決めたらカメラをできるだけ動かさない
- ズーム・ズームアウトはカクカク止めずに滑らかに
上記のようなポイントを意識しておくと、余計なノイズがない見やすい映像に仕上がります。
コツ②三脚等でカメラを安定させる
安定感のある映像を撮るためには、三脚が欠かせません。
三脚にカメラを置くとカメラワークが滑らかになるため、初心者でも手ブレのないきれいな映像を撮影できます。
一度カメラをセットしてしまえばあとは映像をチェックしているだけで良いので、長時間撮影しなければならない発表会や運動会にも便利ですよ。
座った姿勢で三脚を使いたい場合は、膝の上に置けるミニサイズの三脚や、椅子と三脚が一体化した「イス型三脚」がおすすめです。
また、狭い場所でも立たせられる1本足の「一脚」を使うと、足場が不安定な場所でもカメラを安定させられます。
コツ③俯瞰とズームをバランスよく
メリハリのある発表会映像にするために、撮影の際は俯瞰とズームをバランスよく取り入れましょう。
たまに、「最初から最後まで自分の子どもだけをアップで映し続ける」というように特定の人物だけを映してしまう方がいますが、この撮影方法はあまりおすすめしません。
画角の変化がなくて単調な映像になるだけでなく、映像から読み取れる情報が少ないため発表会全体の雰囲気が伝わりにくくなってしまいます。
発表会は、出演者・舞台セット・照明・音楽など様々な要素が組み合わさって1つのイベントになっています。
そのため、後で見返した時に思い出が蘇る映像にするためには、ステージ全体の画と被写体のアップをバランスよく切り替えることが大切です。
撮影中に被写体を見失ってしまった時も、とりあえず俯瞰で撮影しておけばその後のリカバリーがしやすいですよ。
コツ④本番前後も撮影しておく
発表会の記録ビデオをもっとおもしろくするために、「本番の前後も撮影しておく」というのは非常におすすめです。
子どもの発表会であれば、当日家を出るところから撮影を始めて、本番後の様子や先生からの講評なども撮っておきましょう。
当日の緊張感や本番後の達成感が伝わってくる、とても良い記録になります。
本番前後に時間の余裕があれば、「今の気持ちは?」とインタビュー映像を挟んでみてもおもしろいですね。
出演者自身も自分の成長を後から見返せるような、素敵なビデオになるのではないでしょうか。
発表会のビデオ撮影で気をつけたいNG行為
たくさんの人が一同に会する発表会では、マナーを守ってビデオ撮影をすることが大切です。
イベントの高揚感で舞い上がっていると、気がつかないうちに他のお客さんに迷惑をかけてしまうかもしれません。
撮影時に注意すべきポイントは、撮影の場所取りに関してです。
下記のようなNG行動には注意しましょう。
- 入退場の邪魔になる場所で撮影する
- スペースを確保したまま居なくなる
- テントや傘などを使用する
- 開場前の早すぎる時間帯から並ぶ
- スペースを無駄に確保する
- 後ろの人の迷惑になる行為をする…など
良い映像を撮影するためには撮影場所の良し悪しが重要ですが、場所取りを意識しすぎるあまり発表会の邪魔になる場所で撮影してしまっては本末転倒となってしまいます。
自分本位にならず、他のお客さんと「お互い様」の意識を持って撮影を楽しみましょう。
思い出ビデオを素敵に残すワンポイントアドバイス
発表会の映像は、入退場の時間や待っている時間なども含めると長時間になりがちです。
そのままのデータで映像を残しておいてもいいのですが、あまりに長い映像だと見返すのが億劫になることはありませんか?
そんな時は「撮影後に動画を軽く編集しておく」ということをおすすめします。
無駄なシーンをカットしたり本番前後の映像と繋いだりするだけでも、何度も気軽に見返せる動画になりますよ。
動画のカット編集は初心者でも簡単にできるので、ぜひ編集までチャレンジしてみてください。
以下の記事では、気軽に動画編集を始められるおすすめのオンラインサービスをご紹介しています。
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【まとめ】撮影のコツをおさえて思い出を素敵に残そう
今回は、発表会のビデオ撮影を成功させるコツと事前準備の方法をご紹介しました。
一度きりの発表会撮影を成功させるには、機材の準備や構成イメージといった事前準備が欠かせません。
素敵な思い出ビデオになるよう、ご紹介したコツを意識しながら撮影してみてくださいね。
サムシングファンでは、ハイクオリティな映像の撮影・制作を行なっております。
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