人材育成は、誰でも簡単にできるものではありません。
安易に行うと失敗するリスクもあります。
そこで今回は、人材を育成する上で必要なスキルや行う際のポイントなどを解説します。
人材を育成する側に対してどのような教育をすればよいのか悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
人材育成に必要な10のスキル
人材育成に必要な10のスキルとしては、次の10個が挙げられます。
- 現状把握スキル
- 目標設定スキル
- 計画設定スキル
- コミュニケーションスキル
- リーダーシップスキル
- マネジメントスキル
- 人材選抜スキル
- 効果測定スキル
- スケジュール管理スキル
- 論理的・批判的思考スキル
それぞれどのようなものなのか、1つずつ紹介します。
1.現状把握スキル
組織内の課題や問題を発見するためには、現状をきちんと把握するスキルが求められます。
今抱えている課題が何なのかはっきりさせ、その課題を解決するためにどのような人材が求められているのか考えることにより、自社が求めている人材を育てられます。
現状の課題を把握するためには、組織のリーダーやメンバーにヒアリングを行うのがおすすめです。
聞いてみることで、現場がどのような課題を抱えており、どういった人材を求めているのか明確になるため、人材育成で目指すべきことを決めやすくなるでしょう。
2.目標設定スキル
現状把握だけではなく、目標を決めるスキルも重要です。
人材育成を効果的に行う上で目標の設定は書かせませんが、目指すべき指標や共通のゴールがあいまいだったり間違っていたりすると、人材育成の方向性を誤ってしまうでしょう。
そのようなことを防ぐためにも、明確かつ正しい目標を設定することが求められます。
また、人材育成を受ける側に対して目標を設定すれば、目標達成のために習得すべきスキルがわかりやすくなるため、目標設定スキルは重要です。
3.計画設定スキル
目標をどのように達成していくのか、計画を決めるスキルも人材育成で欠かせません。
目標達成への計画を立てることにより、達成するために必要なステップが把握しやすく、どこまで進んだのかもわかりやすくなります。
適切な計画がないと、ダラダラと進める形となってしまい、達成するまでの時間がかかってしまうかもしれません。
なお、計画達成スキルに関しては小さな目標を複数設定して少しずつクリアしていくという方法で身につけやすくなります。
4.コミュニケーションスキル
ビジネスにおいてコミュニケーションは必要不可欠ですが、人材育成の際にもコミュニケーションスキルは重要です。
コミュニケーションスキルを持っていると、部下との信頼関係を構築しやすくなる上に、モチベーションの向上にもつながります。
例えば、わかりやすく物事を伝えられれば、周囲の人は教えてもらった通りに仕事ができます。
コミュニケーションスキルが高ければ、頼りになる存在として信頼してもらいやすくなるでしょう。
5.リーダーシップスキル
教える側である人材育成の担当者は、リーダーシップスキルを身につけて、部下や社員を目標となる人材になれるように導いていくことが求められます。
リーダーシップスキルを身につけることにより、部下のやる気を落としにくくなる上に、部下とのコミュニケーションが取りやすくなります。
6.マネジメントスキル
マネジメントスキルを持っていると、複数のプロジェクトを管理しやすくなります。
例えば人材育成の担当者の場合、複数の研修を同時に計画・実行していくこともありますよね。
この際にマネジメントスキルを持っていれば、複数の研修の進捗状況も把握しやすくなり、適切な手段やタイミングで実行しやすくなるでしょう。
7.人材選抜スキル
どの人材を選抜すると適切なのかどうか見極めるスキルも、人材育成で必要です。
例として管理職候補を育成することが目的の場合、管理職になりたくない人を候補として選んでしまうと、無理して育てる形となってしまい、会社の利益につながらない恐れがあります。
選ばれた側にも負担となってしまうでしょう。
人材を選ぶ際は本人の希望や能力、適性などを吟味し、どの人材が最適なのか選抜する必要があります。
8.効果測定スキル
人材を育成する際には、どのくらいの効果があったのか測定することも必要です。
具体的には、「人材育成をしたことで企業の利益を伸ばせたか?」や「きちんと対象者がスキルを習得して生産性を向上できたか?」といった部分の測定が挙げられます。
効果測定を行うことで、今後人材を育成する際にどのようなところを改善すればよいのか把握しやすくなるため、効果測定スキルの習得も目指しましょう。
9.スケジュール管理スキル
人材育成をスムーズに進めていくためには、スケジュールの管理も大切です。
例えば人材育成の対象者で持ち場を離れてしまう社員がいる場合、その社員の業務に支障が生じてしまうことを防ぐために、他の社員とのスケジュールを調整する必要があります。
また、外部から講師を呼ぶ場合は、打ち合わせ日や講習日などのスケジュールを決めていかなくてはなりません。
スケジュールの管理はきちんとできないと関係者に迷惑をかけてしまうため、できる限り優先して習得するのが良いでしょう。
10.論理的・批判的思考スキル
論理的思考は、物事の結果と原因を明確に把握し、双方のつながりを考える思考法です。
一方、批判的思考は、物事の本質を見極める目的で、あえて疑う思考法です。
双方の思考法を覚えておくことで、人材育成をしていく上で生じるさまざまな問題に多角的に対応できます。
また、人材育成の計画を立てる際に改善すべきポイントやリスクがないかチェックする上でも活用できます。
人材育成を行う上でのポイント
実際に人材を育成する際には、以下のようなポイントが重要となります。
- 長期的な視点で考える
- どのような人材にしたいのか明確にする
- 階層別に分けて考える
- フレームワークを活用する
- 外部の人材育成サービスを利用する
それぞれどのようなポイントなのか、1つずつ解説します。
長期的な視点で考える
通常の業務が忙しい場合、すぐに結果が出る人材育成を求めてしまうかもしれません。
ただ、それだけだと長期的に見て組織の生産性は上がりにくい恐れがあります。
また、すぐに陳腐化してしまうスキルの習得に時間をかけてしまい、数年後にはあまり意味のないものになるリスクもあります。
長期的に会社の利益となる人材を育てるためにも、長期的な視点で必要なスキルや適している人材などを見極めましょう。
どのような人材にしたいのか明確にする
別の項目でも紹介しましたが、人材育成においてどのような人材にしたいのか明確にすることは大切です。
あいまいな状態だと、求めている効果が得られない可能性があります。
求める人材や効果は会社によって異なるため、人材育成を行う際は自社の人材が将来どうなって欲しいかを考えましょう。
階層別に分けて考える
人材育成は、階層別に分けて考えることも大切です。
例えば新入社員を育成する場合、新しい環境で働くことへの不安を抱えている可能性が高い傾向です。
そのため、その不安を解消したり上司との信頼関係を構築したりすることを重点的に考えましょう。
一方で中堅社員の場合は環境に慣れているからこそ、新入社員よりもハイレベルなことをメインにする形となるでしょう。
この際、中堅社員への教育がおろそかになってしまうことを防ぐため、社員のキャリアプランをハッキリさせておくことも必要になります。
フレームワークを活用する
人材育成では、さまざまなフレームワークを活用するのがおすすめです。
主なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
- SMARTの法則
- カッツ理論
- カークパトリックの4段階評価法
- 70:20:10の法則
フレームワークを使うことで、効率よく人材育成を行いやすくなるため、目的や育成対象者の特徴などを把握した上で、活用できるものがないか探してみると良いでしょう。
外部の人材育成サービスを利用する
人材育成は時間も費用もかかることから、効率よく行う目的で外部の人材育成サービスを利用するのもおすすめです。
例えば外部から講師を呼ぶ場合、専門家に講演してもらえるため、自社の社員が教えるよりもスキルを習得しやすくなる可能性があります。
また、eラーニングを導入することでスマホやPCから勉強できるようになり、テレワーク中でも人材育成が可能になります。
人材育成の流れ
実際に人材育成を行う際の流れとしては、3つのステップに分かれます。
各ステップがどのようなものなのかチェックし、流れを把握しましょう。
STEP1.計画
まず行うのは人材育成の計画です。
現在抱えている課題を調べたり育てたい人物像を定義したりして、どのような人材をどういった方法で育成していくのか決めていきます。
課題に関しては階層によって感じているものが異なるため、育成対象だけではなく、上司や経営層にもヒアリングしてどのようなことが課題と感じているのかチェックしましょう。
STEP2.実施
計画を立てたら実施します。
実施する際、対象者に人材育成を行う背景や目的を教えるのがおすすめです。
背景や目的を伝えておくことで、人材育成を行う意味を対象者が理解し、積極的に取り組んでもらいやすくなります。
STEP3.効果測定・振り返り
人材育成が終わったら、効果測定を行って結果を振り返りましょう。
この際、アンケートで対象者に対して良かった点や改善点などを聞いてみることで、次回開催する際にどのようなことに気をつければよいのか把握しやすくなります。
まとめ:人材育成は必要なスキルを習得してから行おう!
今回は、人材を育成する上で必要なスキルや行う際のポイントなどを解説しました。
人材育成では、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど複数のスキルが求められます。
だからこそ、これから人材育成を行おうと考えているのであれば、必要なスキルを習得してから行いましょう。
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