「ChatGPTは有料で使用する必要があるの?」と悩む方も多いでしょう。
そこで本記事では、ChatGPT-4(有料版)とChatGPT-3.5(無料版)の違いをわかりやすく解説していきます。
読み進めると、自分に必要なのはChatGPT-4なのか、ChatGPT-3.5なのかがわかります。
納得してChatGPTを活用したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ChatGPT-4とChatGPT-3.5の違いを徹底解説
「ChatGPT-4とChatGPT-3.5の違いって何?」と思いませんか?
そこで、2つを比較してみました。
ChatGPT-4とChatGPT-3.5の違い(2024年2月28日時点) | ||
比較項目 | ChatGPT-4(Plus) | ChatGPT-3.5 |
料金 | 月額20ドル | 無料 |
アクセス制限 | なし | 混雑時に制限あり |
使用回数制限 | 40回/3時間 | なし |
反応速度 | 速い(プラグインや画像生成時はやや遅い) | 速い |
情報の最新性 | 2023年4月まで | 2022年1月まで |
ブラウジング機能 | あり | なし |
画像生成DALL-Eの使用 | 可能 | 不可能 |
プラグインの利用 | 可能 | 不可能 |
Advanced Data Analysisの利用 | 可能 | 不可能 |
APIアクセス | あり | あり |
回答精度 | 高い | 比較的低い |
1回で扱えるトークン数 | 32768トークン | 4097トークン |
(引用元:ChatGPT公式サイト情報を元に作成)
ここからは、一つひとつ解説していきます。
料金の比較
まずは、料金について解説していきます。
ChatGPT-3.5は無料です。
ChatGPT-4はChatGPT(Plus)への定額利用契約です。
料金は月額20ドル(約2,700円)で、クレジットカードのみ使用できます。
アクセス制限
ChatGPT-3.5は、アクセスが混雑した場合、利用制限がかかることがあります。
ChatGPT-4はアクセスが集中しても優先されるため、スムーズに利用できます。
使用回数制限
ChatGPT-3.5には、使用回数制限はありません。
ChatGPT-4はChatGPTとの対話が、3時間40回まで(2024年2月時点)と制限が設定されています。
使用回数制限を上回っても、10分ほどで再開できたので、さほど問題ではありません。
反応速度
ChatGPT-3.5の反応速度は速いです。
ChatGPT-4の速度も速いですが、ChatGPT-3.5ほどではなく、また、プラグイン(拡張機能)やDALL-E(画像生成)ツールを活用した場合、数秒〜数十秒待ちます。
情報の最新性
ChatGPT-3.5の情報は、2022年1月までで、それ以降の知識はありません。
ChatGPT-4の情報は、2023年4月までです。
定期的にChatGPTはアップデートされているので、今後も更新されていくでしょう。
最新の情報を検索する場合は、ChatGPT以外の検索手段を使いましょう。
ウェブブラウジング機能
ウェブブラウジングとは、インターネット上の情報を検索することです。
ChatGPT-3.5には、ウェブブラウジング機能は導入されていません。学習した2022年1月までの情報に基づいてユーザーの質問に回答します。
ChatGPT-4はウェブブラウジング機能が付いているため、最終学習の2023年4月以降の情報も検索したり、情報源サイト名やURLをユーザーへ提示できます。
画像生成AI「DALL-E 3」の使用
「DALL-E 3」(画像を生成するAI)の機能を利用して、ChatGPTに「猫の画像を作ってください」と入力すると、高品質な猫の画像を生成します。
ChatGPT-3.5では「DALL-E 3」を利用できません。
ChatGPT-4は、「DALL-E 3」を導入した設定に簡単に切り替えられます。
ChatGPT-4「DALL-E 3」モードでは、あらゆる画像の生成ができるため、年代や職種を問わず誰でも楽しめます。
プラグインの利用
ChatGPT-3.5はプラグインを利用できません。
ChatGPT-4は利用できます。
プラグインとは、ChatGPTの機能を拡張するツールです。
例えば、LinkReader(リンクリーダー)というプラグイン(拡張機能)を付けると、外部サイトにアクセスできるので、最新の情報が検索できます。
Translate(トランスレート)というプラグインを付けると、ChatGPT-4の翻訳機能が向上します。
プラグインの種類は豊富なので、気になる方はチェックしてみてください。
Advanced Data Analysis(アドバンス データ アナリシス)の利用
アドバンス・データ・アナリシスとは、ビジネス戦略の判断に使うデータ分析機能です。
ChatGPT-3.5にはアドバンス・データ・アナリシス機能はありませんが、ChatGPT-4にはあります。
ChatGPT-4でアドバンス・データ・アナリシス機能を使用したい場合は、簡単に設定を切り替えられます。
アドバンス・データ・アナリシスは、企業やSNS発信者、研究機関などデータを基に方針を決める分野に広く活用されていて、今後もますます需要が高まるでしょう。
APIアクセス
APIは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」の略です。
自分のツールやアプリとAPIを通じて、ChatGPT-4の機能を取り入れます。
自動応答、テキスト生成、要約、翻訳などの機能が自分のサービス内で活用できるので、企業や組織の業務は、より効率的になるでしょう。
ChatGPT-3.5およびChatGPT-4は、API経由でアクセス可能です。
回答精度
ChatGPT-3.5はChatGPT-4より精度は下がると広く知られていますが、どの程度違いがあるかわかりやすく解説していきます。
まずは、ChatGPT-3.5とChatGPT-4の精度の違いをみてみます。
以下は、ChatGPTのさまざまな言語の理解能力と応用能力を測定したグラフです。
(出典:OpenAI公式HPGPT-4)
「英語」ChatGPT-4と「英語」ChatGPT-4精度の差は「85.5%-70.1%=15.4%」でした。「日本語」ChatGPT-4の精度は79.9%です。
「日本語」ChatGPT-3.5のデータはありませんが、英語と同じように精度は下がると予測できます。
次は、パラメータ数から考えていきます。
パラメータとは、ChatGPTが膨大なデータから学習した知識を数値的に表現したものです。多ければ多いほど賢いといえます。
- ChatGPT-2:15億個
- ChatGPT-3:1750億個
- ChatGPT-3.5:3550億個
- ChatGPT-4:推定5000億〜1兆個
ChatGPT-4のパラメーター数は非公開ですが、技術の進歩と以前のモデルからの成長率を考慮すると推定5000億〜1兆個です。
例えば、家にある本だけを学習をしたChatGPTと、国立図書館の本を学習したChatGPTとでは、ボキャブラリー、創造性、ニュアンスの把握、多岐にわたる視点からの回答に違いが出るでしょう。
1回で扱えるトークン数
トークンとは、ChatGPTがテキスト(文字)を処理できるように最小単位に分割したものです。
ChatGPTは、一度に処理できる文字数が「トークン」に基づいていて、1トークン=1文字ではありません。
日本語の場合は、1文字(ひらがな、カタカナ、漢字、句読点など)1~3トークンに分けられます。
ChatGPT-3.5の場合、4097トークンを一度の対話で扱えるので、文字数にすると、1366~4097文字
ChatGPT-4の場合は、10922〜32768文字を一度に扱えることになります。
これらは、おおよその目安なのでChatGPTが長文に対応できない場合は、質問を小分けにして対応しましょう。
まとめ
ChatGPT-4(Plus)有料版には、多様な機能と利点があります。
ChatGPT-4には、最新の情報にアクセスできるブラウジング機能や高品質な画像を生成する「DALL-E3」、さらにはプラグインの利用やアドバンスデータアナリシスの機能を備えています。
ChatGPT-3.5は使用回数の制限はないものの、これらの機能は導入されていないため、限定的な使用に限られるでしょう。
パラメーター数の面からも、ChatGPT-4は推定5000億〜1兆個とChatGPT-3.5の3500億個を大きく上回り、より賢く多様な返答が可能です。
自身のニーズに合わせて、ChatGPT-3.5やChatGPT-4を日常生活に取り入れてみてください。