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【徹底解説】ブランデッドムービーとは?企業の事例も紹介

素敵なCMに、思わず感動してしまった経験はありませんか?

今回は、そんな企業ブランディング戦略のひとつ「ブランデッドムービー」について徹底解説します。

ブランデッドムービーのメリット・デメリット、企業の事例、ブランデッドムービーを成功させるためのヒントもご紹介します。

企業のマーケティング担当者の方は、ぜひご一読ください。

ブランデッドムービーとは?

ブランデッドムービーとは、企業がブランディングのために制作する動画です。

ブランディングの狙いは企業のイメージアップですが、厳密には、企業によってゴールが異なります。

例えば、新しいサービスを広く認知してもらうことだったり、ターゲット層を広げるためのイメージ刷新であったりします。

どのブランデッドムービーでも、視聴者が心を動かす仕組みは欠かせません。

そのため、広告感を抑え、メッセージ性の強い動画を制作する点が特徴です。

テレビが主流メディアだった時代は、主にCM枠で放映されており、1分前後の長さの動画が殆どでした。

しかし、インターネットの影響力が強い昨今では、自社サイトやSNSでの動画配信を想定し、ストーリー仕立てで3〜5分のブランデッドムービーを制作するケースが増えています。

ブランデッドムービーの4つのメリット

ブランデッドムービーを制作することで、企業は以下のメリットが得られます。

企業の認知度を上げる

ブランデッドムービーを通じて、企業は会社の存在をポジティブに認知してもらうことができます。

「認知」は、企業にとって顧客接点のファーストタッチです。

企業認知度を高めることは、ビジネスチャンスを増やすことでもあります。

ファンを獲得できる

「特定の商品」ではなく「企業」に良いイメージを抱いてもらうことは、ビジネス上の大きなメリットになります。

「この企業の商品なら安心」「この企業のサービスを積極的に利用したい」と思うファンが増えれば増えるほど、長期的な売上獲得を見込むことができます。

企業のファンが増えると、口コミによる顧客拡大も期待できます。

大きな費用対効果を期待できる

ブランデッドムービーは、SNSで拡散されるチャンスがあります。

最近では、ブランデッドムービーが国際的な映画祭にノミネートされる事例も出てきています。

ブランデッドムービーは、思いがけない費用対効果を生み出す可能性を秘めているのです。

社員のロイヤリティ向上

ブランデッドムービーは、社員のロイヤリティ向上にも役立ちます。

ブランデッドムービーが完成したら、社内に積極的に展開しましょう。

社員のモチベーションが上がれば、生産性向上にも繋がります。

ブランデッドムービーの3つのデメリット

ブランデッドムービーには、デメリットもあります。

ただし、予め認識しておくことでリスクを最小限に留めることができます。

制作費がかかる

ブランデッドムービーを制作するためには、それなりの制作費用がかかります

動画の長さ・アニメーションか実写か・シナリオといった制作要件によって変動しますが、参考情報として15〜30秒のテレビCM制作費の相場が100万〜500万円です。

ただし、ブランデッドムービーはインターネットやテレビCMなど、マルチメディアの広告素材として転用することができます。

版権の取り方次第で、単発ではなく動画を繰り返し活用することも可能です。

制作費と合わせて、動画の活用方法を複数計画して費用対効果を見極めましょう。

効果測定が難しい

ブランデッドムービーの最大の弱点は、効果測定が難しいという点です。

もし特定商品のPRであれば、シンプルに「商品がどれくらい売れたか」で効果を確認できます。

しかし、「企業イメージがどれくらい良くなったのか」を測定することは困難です。

よって、ブランデッドムービーの費用対効果は、参考値を設定したり、定性的な情報で振返ったりする必要があります。

例えば動画の再生数を目標・実績で比較したり、自社サイトの訪問件数を動画公開前後で比較したり、といった方法があります。

他にも、調査会社に依頼し、動画試聴前後の印象の変化をアンケート形式で調査すれば、定性的な情報を得ることもできます。

共感を得られないリスクも

ブランデッドムービーの反響が大きければ大きいほど、共感を得られない人たちも出てくる可能性があります。

あまりにクレームが多い場合は、公開中止に追い込まれたり、企業のブランドイメージをかえって傷つけてしまったりするリスクがあります。

ブランデッドムービーを制作する際は、あらゆる立場の人から見て、反感を買う要素が無いかを精査しましょう。

(例:差別表現、女性蔑視、性的・暴力的、過度な誇張、不快音声(叫ぶ・突然大きな音量が出る)など)

企業ブランデッドムービーの事例

ここからは、企業ブランデッドムービーの好事例をご紹介します。

ブランデッドムービーとして優れているポイントもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

サムシングファン【顧客プロ】

担当ディレクター:宮原

株式会社ベルティス様の「顧客プロ」というサービスのブランディングムービーです。 「顧客プロ」が出来上がるまでのストーリーをドラマ化しました。

サムシングファン【GALILEI】

担当ディレクター:佐藤

業務用冷凍冷蔵庫を取り扱う福島工業グループが新ブランド「GALILEI(ガリレイ)」に社名変更した際のブランデッドムービーです。

名前の由来はあの地動説を唱えたガリレオ・ガリレイ。

ガリレオは世界を変えた。ガリレイは暮らしを変える。」のキャッチコピーをもとに制作しました。

サムシングファン【北里大学】

担当ディレクター:土居

北里大学様のブランドメッセージである「なりたい、を超えていく」というメッセージと3つの補足文を表現しました。

高校生が抱える不安を雨の中に立つ姿で、そこから、想い描いた将来像の更にその先を超えていくという想いを、徐々に明るく晴れやかになっていく映像と北里大学様の学びの様子を重ね合わせて表現しています。

ティファニー×ゼクシィ「ティファニー・ブルー」

ジュエリーブランドのティファニーと、結婚情報誌のゼクシィが共同制作したショートムービーです。

ロマンチックでありながらも、リアリティに溢れるストーリーが話題になり、SNS上で瞬く間に拡散されました。
現在、シリーズ3本目の動画もリリースされています。

社会が多様化し、生涯未婚率も上昇する中、センシティブな一面も持ちあわせるようになった「結婚」というテーマを2社が肯定的に発信した作品です。

映像にさりげなくブルーの色みを使ったり、ティファニーの店舗が自然に登場したりするところも、ブランディングムービーならではの表現です。

シナリオは、映画「君の名は。」のプロデューサーとしても名高い川村元気氏が手がけています。

JR九州 祝!九州キャンペーン


九州新幹線が全線開通したことを記念し、JR九州が制作したブランデッドムービーです。

約10年前に制作された作品ですが、この動画をきっかけに広告会社へ入社した人が続出したほど伝説的な作品です。

カンヌ国際広告祭2011の金賞を初め、数々の広告賞を受賞しています。

この動画の凄さは、シンプルな構成で、俳優も起用していなければ、九州の名物も登場しないにも関わらず、お祝いに駆けつけた人々のリアルな喜びが、観る人の胸を打つところです。

マイア・ヒラサワ氏の温かな歌声も、動画の魅力を存分に引き出しています。

相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」


2019年に相鉄線が都心直通になったことを記念し、Webで公開された8分間のブランデッドムービーです。

この動画は、テレビCMでの放映はせず、Web上でリリースされました。

そのため人々の能動的な視聴を誘う必要があり、非常に凝った作りをしています。

まず、主人公に実力派人気俳優の二階堂ふみ、染谷将太を起用しており、BGMはビッグアーティストの「くるり」と「サカナクション」の楽曲を編曲したオリジナル楽曲を使っています。

更に大正・昭和・平成・令和4つの時代をセット、ファッション、映像で徹底的に作り込んでいます。

この「豪華すぎる」動画はネット上で大きな話題を呼び、数多くのWebメディアに取り上げられました

ゼスプリ キウイブラザーズ


愛らしいキウイのキャラクター「キウイブラザーズ」がテレビCMで繰り広げる珍騒動に、目が釘付けになった人も多いと思います。

ヒット曲「恋のマイアヒ」に乗せて歌う「アゲリシャス!」というフレーズも、非常にインパクトがありました。

このゼスプリの「キウイブラザーズ」は、CM好感度ランキングでも成績トップクラス、キウイの売上を順調に伸ばすという圧倒的な効果を打ち出しています。

彼らが登場する以前、キウイのCMは女性モデルがキウイをアピールするのが定番でした。

しかし、世間一般のキウイに対するイメージは「苦い、他のフルーツに比べて地味」といったマイナスイメージが強く、消費量に伸び代がある状態でした。

そこで、キウイのイメージを刷新するべく誕生したのがキウイブラザーズです。

親しみやすいキャラクターは多くのファンを獲得し、グッズまで展開するほど人気を博しています。

ブランデッドムービーを成功させる3つのヒント

ブランデッドムービーを成功させるには、どのようなことに留意するべきでしょうか?

今回は3つのヒントをご紹介します。

メッセージ作り

ブランデッドムービーの要とも言えるのが、メッセージです。

  • 企業として、どのような理念を掲げるのか
  • どのような世界の実現を目指すのか

メッセージは、シンプルで分かりやすい言葉で表現すると人の記憶に残りやすくなります。

いきなりメッセージを作るのは困難なので、まずはコンセプト(企業課題、制作目的)から整理します。

ブレーンストーミングをしてキーワードを大量に洗い出し、話し合いながら集約して行く方法もお勧めです。

最終的なフレーズは、コンセプトに基づき、制作会社のコピーライターに案を複数出してもらうのも手です。

他社と被らない、唯一無二のメッセージ
を作りましょう。

メッセージを支える「物語」を作る

物語は、企業が伝えたいメッセージに説得力を持たせる武器です。

ターゲットカスタマーを意識して、物語を作りましょう。

リアリティのある人間関係と、人物の悩み・苦しみ・喜びといった感情を丁寧に描くことで、物語は深みを増し、感情移入を誘うことができます。

制作会社に所属するシナリオライター依頼すると、クオリティの高い物語を期待できます。

メディアに取り上げてもらう

成功事例としてご紹介したブランデッドムービーの多くは、話題を呼ぶための戦略を発揮しています。

例えば、制作の裏舞台も露出する想定で制作進行したり、ブランデッドムービー公開と同時にテレビの特集で放映したり、Webメディアに売り込みをかけています。

1人でも多くの人にブランデッドムービーを視聴してもらうために、できるだけ多くのメディアで動画の存在を告知しましょう。

まとめ:ブランデッドムービーでファンを増やそう

いかがでしたでしょうか?
今回はブランデッドムービーについて徹底解説しました。

動画制作会社サムシングファンは、動画マーケティングに強みを持つ会社です。

動画制作の企画、シナシオ・絵コンテ作成、撮影・編集はもちろん、SNSに配信する動画を一元管理するツール、動画の効果測定ツールもご用意しています。

ブランデッドムービーの制作事例もございます。ブランデッドムービーの制作をご検討中の企業様は、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

薮本 直樹

株式会社サムシングファン代表取締役/立命館大学経営学部客員教授 1976年大阪生まれ。 司会・ナレーターなどの仕事に携わる中、映像メディアに出会い、その可能性に魅せられ03年に代表取締役として株式会社サムシングファンを設立。 経営的視点からの動画活用を早くから提案し、「顧客創造」「人材育成」に繋がる「企画」「映像制作」を数多く手がける。その他、ITビジネスに携わる経営者・ビジネスパーソンが集う「IT飲み会」を主催。 立命館大学経営学部客員教授として「企業・組織における映像の有効活用に関する研究」をテーマに大学との共同研究を実施。

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